子宮体がん
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子宮体がん
子宮体部(子宮内膜)に発生する癌です。
子宮腔側の上皮組織である子宮内膜に発生します。
子宮内膜癌(しきゅうないまくがん)ともよびます。
子宮体部の筋層に発生する悪性腫瘍は子宮肉腫です。
<子宮体癌の疫学>
日本を含む欧米先進国では子宮体癌の比率が高まる傾向にあります。若年での発症も増えてきています。
子宮体癌は40歳以降に多く、39歳以下の子宮癌の多くは子宮頸癌の傾向があります。
わが国における子宮癌の罹患者数は年間17,476人(子宮頸癌:8,474人、子宮体癌:8,189人、どちらか不明な癌:813人)2005年のデータ。
わが国における子宮癌による死亡数は年間5,709人(子宮頸癌:2,486人、子宮体癌:1,720人、どちらか不明な癌:1,503人)2008年のデータ。
中高年で好発です。
<子宮体癌の成因>
原因は不明です。子宮体癌の発生は女性ホルモンのエストロゲンによる影響が大きいといわれています。<子宮体癌のリスクファクター>
未婚初経が早い
閉経が遅い
出産歴がない
不妊
エストロゲン製剤単独使用
肥満
糖尿病
高血圧
月経不規則
<子宮体癌の病理>
腺癌扁平上皮癌
混合型
未分化癌
<子宮体癌の症状>
閉経後の不正性器出血過多月経
異常帯下
疼痛
<子宮体癌の一般的な治療>
手術療法放射線療法(腔内照射、外部照射)
化学療法 抗がん剤など
ホルモン療法
<子宮体癌の経過予後>
0期明らかながんではなく、子宮内膜異型増殖症という、がん細胞に近い異型細胞が見られる状態で、5年生存率はほぼ100%。
1期
がんが子宮体部にだけにとどまっている状態。
2期
がんが子宮頸部にまで広がっている状態。
3期
がんが子宮の外に広がり、骨盤内の組織の卵管、卵巣、膣、リンパ節に浸潤や転移をしている状態。
4期
がんが骨盤を超えて、膀胱や直腸に転移している、あるいは他の臓器に転移している状態。
子宮体がんの鍼灸、整体、マッサージ
臨床で使用する経穴(ツボ)の例:
肝兪(かんゆ)、脾兪(ひゆ)、胃兪(いゆ)など。
巨闕(コケツ)、中脘(ちゅうかん)、天枢(てんすう)など。
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。
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参考文献・引用
子宮体がん治療ガイドライン 2018年版
日本婦人科腫瘍学会 (編集)
金原出版
2018/9/18 発売
胃がん 関連外部リンク
Endometrial Cancer
The Johns Hopkins University
Endometrial Cancer
American College of Obstetricians and Gynecologists
Endometrial cancer - Symptoms and causes
Mayo Foundation for Medical Education and Research (MFMER).