先天性膝蓋骨異形成
英語
Congenital patellar dysplasia
先天性膝蓋骨異形成（patellar dysplasia）は、
生まれつき、膝のお皿の形成が通常通りではない疾患です。非常に稀な疾患です。
膝蓋骨欠損（aplasia)は、先天性膝蓋骨異形成の一種で、足部分の先天性異常や先天性股関節脱臼を伴うことが多いと言われています。
膝蓋骨の骨化は3〜5歳なので、この時期に膝蓋骨が認められない場合には、膝蓋骨欠損を疑います。
膝蓋骨が無形成ではなく、低形成の場合もあります。
もくじ
・爪・膝蓋骨異形成症(Nail patella dysplasia)
・膝蓋骨部分低形成(Partial patellar hypoplasia)
・膝蓋骨過形成症(Patella Magna, Patella hyperplasia)
先天性膝蓋骨異形成とは
先天性膝蓋骨異形成（Patellar dysplasia)とは生まれつき、膝のお皿の形成が通常通りではない疾患です。
以下が先天性膝蓋骨異形成と考えられる疾患です。
膝蓋骨欠損(Aplasia)
爪・膝蓋骨異形成症(Nail patella dysplasia)
Small patella syndrome
膝蓋骨低形成（Patellar hypoplasia)
膝蓋骨部分低形成(Partial patellar hypoplasia)
膝蓋骨過形成症(Patella Magna, Patella hyperplasia)
膝蓋骨欠損(Aplasia)
膝蓋骨欠損は、X線像で膝蓋骨の骨化を認める3歳〜5歳にかけて、膝蓋骨が確認できない状態をいいます。
膝蓋骨の形成と低形成があります。
爪・膝蓋骨異形成症(Nail patella dysplasia)
爪・膝蓋骨異形成症は常染色体優性遺伝の疾患です。
膝蓋骨の欠如、低形成、分裂、高位、亜脱臼、脱臼が報告されています。
爪の欠損や低形成が見られ、特に母指と示指の爪での低形成が多い。
腸骨後面に両側生の骨突起が存在し、腸骨角上突起と呼ばれています。
爪低形成、膝蓋骨低形成、腸骨角状突起、肘関節低形成が特徴です。
その他、肩甲骨低い形成、眼瞼下垂、白内障、瞳孔移植、腎臓機能障害などの症状が見られることもあります。
Small patella syndrome
Small patella syndromeは直訳すると、小膝蓋骨症候群です。
骨盤の坐骨と恥骨の結合部の低形成、大腿骨の小転子の低形成、足部の変形を合併することが多い常染色体優性遺伝の疾患です。
膝蓋骨低形成（Patellar hypoplasia)
膝蓋骨低形成は、膝蓋骨が小さく、先天性の膝蓋骨亜脱臼の方に多く見られます。
大腿四頭筋の麻痺などにも見られることがあります。
膝蓋骨が一般的な大きさより小さいだけで、なんら不自由でない場合もあります。
膝蓋骨部分低形成(Partial patellar hypoplasia)
膝蓋骨部分低形成は、全体的な膝蓋骨の大きさは正常で、部分的に低形成が認められる状態のものです。
膝蓋骨の、内側や外側の関節面が凹凸になっていたり、関節面が狭くなっていたりするものがあります
膝蓋骨過形成症(Patella Magna, Patella hyperplasia)
膝蓋骨過形成症は膝蓋骨が明らかに大きい場合に呼ばれます。
先天性のものや、骨折や炎症後の二次的な過形成によるものが報告されています。
膝蓋骨が過形成することで、関節面に問題が生じた場合に、変形性膝関節症に発展することもあります。
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関連外部リンク
Congenital dislocation of the patella – clinical case - PMC
National Institutes of Health (.gov)
Congenital Dislocation of Patella
Pediatric Orthopaedic Society of North America
Congenital Dislocation of the Patella
International Center for Limb Lengthening