肺の損傷
Lung damage
もくじ
肺がんの医学
執筆者
胸膜頂と肺尖部の損傷
肺と胸膜嚢が外傷などによって傷害されると、胸膜腔に空気が入るります。
これを、気胸とよびます。
新生児や小児では、首の長さが短いので、比較的頸部の高い位置に胸膜頂が達する。
生後数年間の間は、胸膜頂の外傷に注意が必要です。
肋骨弓周辺の損傷診
胸膜は肋骨弓までつながっていて、腹部切開や鍼治療の際に胸膜嚢の中に進入して気胸を起こしてしまうことがありまさ。
右胸骨下角と左右の肋椎角には注意が必要です。
第12肋骨の下内側の肋椎角には小さな胸膜の領域があります。腎臓の上後方です。
腎臓への外科的なアプローチや針治療の際に後腹壁に侵入を加える時、胸膜を傷つけて気胸を起こす危険があります。
気胸
針治療による壁側胸膜の貫通創や、肺がんなどの肺病変が破れて胸膜腔内に穴が開くと、空気の流入により気胸を引き起こし、肺虚脱にいたります。
肋骨骨折も臓側胸膜や肺を傷つけることがあり、気胸を引き起こすことがあります。
水胸
胸膜腔に滲出液が貯留する水胸は、胸膜からの滲出液によります。
血胸
胸部裂傷を伴うと、血液も胸膜腔に入ることがあります。
血胸は、肺そのものの損傷よりも、肋間血管や内胸血管の損傷によることで起きることが多い。
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参考文献
臨床のための解剖学
佐藤達夫 著,翻訳
坂井建雄 翻訳
メディカルサイエンスインターナショナル
2008
関連リンク
COVID-19 Lung Damage
The Johns Hopkins University
Warning Signs of Lung Disease
American Lung Association
Lung Diseases
National Institute of Environmental Health Sciences