顎関節症
顎関節症 鍼灸 整体 鍼治療
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Temporomandibular disorders
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顎関節症とはどのような病気ですか?
顎関節症は、顎の関節や周囲の筋に変調が生じ、顎の動きが悪くなったり、痛んだり、音がしたりする病気です。
顎関節症はなぜ起こるのですか?
顎関節症はいくつかの要因が複合して起こると考えられています。
顎関節症の本にはあまり書かれていない大きな要因として、歯科治療による口腔内バランスの変化が挙げられます。
歯を抜いたり削ったりすることで、知らず知らずのうちに口腔内バランスが変化し、噛み合わせが変化し、顎関節の負担が変化します。
過剰な歯科治療や定期的な検査は時に見えないところで生体への負担を増してしまうことがあります。
その他、顎関節症は、口の使い方や、動かし方の癖、姿勢の悪さ、ストレスの蓄積、疲労などが重なると、顎の関節や周囲の筋に負担がかかり、変調が生じて起こると考えられています。
顎関節症を治すのは大変ですか?
顎関節症は、医原病と生活習慣病が深く関わっている病気だと言えるでしょう。
歯を削ったり抜いてしまった部分は元に戻りにくいため、顎のバランスを再び元に戻すのは至難の業だと思います。
噛み合わせや、左右の顎関節のバランスを検査して、顎の関節や周囲の筋肉に変調を起こしている要因を探し出し、顎関節の炎症が治まるような対処をしていきます。
顎関節の周辺の筋肉は頸椎と深く関係しています。多くの顎関節症の方の頸椎は、ストレートネックなどもともとの生理的湾曲を崩していることが多いため、全身を整えながら頸椎も本来の位置に近づくように整えていきます。
虫歯等の癖で長年片側だけで噛む癖のある方などは、顎の筋肉や動きに注意しながら食事をゆっくり左右のバランスを整えながら噛む習慣をつけていきます。
デスクワークや普段の姿勢が顎関節に影響することも大いに考えられるので、偏った癖を修正する意識をしていきます。
このように顎関節症は、歯科治療による医原病と生活習慣病が重なった病気であると言えるので、治療には長期的なバランスを視野に入れた方法が大切です。
顎の痛み自身はある程度のバランスが整い、炎症が収まれば、日常生活には支障が出ない位に軽快する方がほとんどです。
顎関節症は物理的な問題だけでなく心理的ストレス等にも大きく影響されるため、すべての方が、症状を軽減できるとは言えない部分も多く見受けられます。
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参考文献
新編 チャートでわかる顎関節症の診断と治療
依田 哲也 (著)
医歯薬出版
2012/4/1 発売
顎関節症 関連外部リンク
顎関節症の診断と治療
University of Fukui Hospital