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肝兪(かんゆ) |

肝兪は、理性で抑えた「魂の叫び」を聴くツボ。
言えなかった怒り、忘れようとした願い…
そのすべてが、背中からあなたを呼んでいます。
英語
Bladder(BL)18
Gan Shu(Liver Shu)
肝兪(かんゆ)(肝経の兪穴)
足の太陽膀胱経18
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang
肝兪
かんゆ
kanyu
取穴部位
第9・第10胸椎棘突起間の外1寸5分(約3cm)
肩甲骨下角よりやや下方、脊柱の外側ライン(内膀胱線)上に位置。
深呼吸時に肋骨が広がるポイントでもあり、感情と呼吸が交差する部位。
筋肉
僧帽筋、広背筋
運動神経
副神経、頚神経叢筋枝、胸背神経
知覚神経
胸神経後枝(T9〜T10)
血管
肋間動脈

主治
・怒りやイライラ、情緒の不安定さ
・側胸部の張り、肋間神経痛、胸脇苦満(胸のつかえ)
・目の疲れ、視力低下、目のかすみ(肝は目に開竅する)
・月経不順、PMS、更年期症状などホルモンバランスの乱れ
・肝の疏泄失調による便秘、腹部膨満感、食欲不振
名前の由来(オリジナル解釈)
「肝」は五臓の中で“将軍”とも呼ばれ、**気血の巡り・情緒・決断力**を司る。
「兪」は“放つ・流す”という意味。つまり、**肝の力を背面から解放・調整する扉**。
このツボを通じて、**抑圧された怒りや葛藤、未発散のエネルギー**が外へ放出される。
中医学的意義
・肝は「疏泄(そせつ)」を司り、気血の巡りと情緒の調整を担当。
・肝兪は、その働きの“流れを開くツボ”として位置づけられ、
**気滞(きたい)・瘀血(おけつ)・肝火上炎(かんかじょうえん)**に対応。
・特に「ストレスによって体に現れる症状」に対する“出口”であり、
肝機能が停滞すると、胸脇痛、目の疾患、月経異常、怒り爆発など多岐に及ぶ。
現代的応用
・「我慢することが多い」タイプの人に現れやすい背中のコリや痛みに
・長時間のPC作業や目の酷使で、目の奥がズーンと重いとき
・「何をするにもやる気が出ない」など、抑うつ傾向や気力低下の人
・女性ホルモンの乱れによるPMS、月経痛、更年期不調などにも頻用される
精神・スピリチュアル的意味
・肝は「魂(こん)」を宿すと言われる。
肝兪は、“魂の叫びを背中で受け止めるツボ”とも言える。
・理不尽な怒り、理解されない悔しさ、自分でも気づかぬ悲しみ――
これらを抑え込み続けた人の背中は、必ずここに硬さが出る。
・このツボを開くことで、「本当はどうしたかったのか」という
**魂の原初的な衝動(=生命力)に気づき直す**きっかけになる。
臨床応用例
・肝兪 + 膈兪 → 怒りや抑圧の感情による胸脇部のつかえに
・肝兪 + 三陰交 → 月経不順、PMS、イライラと冷えの同時改善に
・肝兪 + 百会 → 精神的な緊張、頭重感、怒りのコントロール不能に
セルフケア・実践法
・壁に背をつけ、肝兪にテニスボールを当てて深く呼吸する
・温灸(温かさをじんわり感じる程度)で10〜15分温めると、
感情が溶けて、自然に涙が出ることもある(浄化反応)
・「今、自分は何に怒っているのか」を静かに自問しながら刺激すると効果的
→胆兪(たんゆ)
←膈兪(かくゆ)
→足の少陰腎経
←手の太陽小腸経
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