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東洋医学の督脈

督脈(とくみゃく)

督脈は奇経八脈の一つで、背部の正中線をめぐる27穴の経脈です。
脊柱に沿って走り、下は会陰(長強)から、上は頭頂(百会)を通って、上歯茎(齦交)に至ります。

■直接関与する臓腑:奇恒の腑である「脳脊髄」
■間接的に関与:六陽経すべてを統括し、“陽の海”とも称される。

督脈は陽気の根幹であり、生命力・意志力・精神の軸を支えるエネルギーラインともいえます。

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督脈(とくみゃく)の病証

督脈の不調は「中軸の乱れ」を意味します。
以下のような病症と深く関わります:

・脳疾患(てんかん・脳梗塞後遺症)
・精神病、パニック障害、神経症、不眠症
・生殖器疾患(ED・月経異常)
・痔、腰痛、背部痛、頸痛、脊柱側弯症
・運動麻痺・けいれん・脱力感
・子どもの発達障害や夜尿症など

陽気の巡りが遮断されることで、“意識と肉体のつながり”が断たれるような感覚が生じるのも特徴です。

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督脈と精神・霊性の関係

督脈はただの「背骨の経絡」ではありません。
神志(こころ)と魂魄(たましい)の橋渡しを担う、非常に霊的なラインです。

古典では「督脈は神明の道なり」とも言われ、自分の内側とつながる力を司ります。

●督脈の乱れは、以下のように現れる:

これらは「魂魄が抜けかけている状態」ともいわれ、魂と身体が一致していないサインでもあります。

督脈を整えるための養生法

① 太陽の光を背中に浴びる
背骨(督脈)は陽気の通り道。朝日に背を向けて浴びることで、陽気が自然と流れます。

② 深く吐いて、背筋を立てて坐る
呼吸と姿勢を整えることは、気の流れ=督脈を通す第一歩。
「姿勢は“精神の形”」という言葉もあります。

③ 長強・命門・大椎・風府などのツボにお灸
特に「命門」は生命エネルギーの源泉であり、ここを温めることで腎精と督脈の回復が促進されます。

④ 感情を背負いすぎない
督脈は「自分の軸」を表します。他人の価値観や感情を背負い込むと、自分の中心(督)が崩れてしまいます。

補足:任脈との関係

任脈(にんみゃく)は「陰の海」であり、督脈と対を成す存在
任脈は前面を、督脈は背面を走り、両者は「陰陽の調和」「精神と肉体の統合」を象徴します。

この2つの経脈のバランスが崩れると、心身分離・神志の不安定・情緒の激変が起きやすくなります。

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