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ストレスと東洋医学

ストレスと東洋医学

余は、百害は気より生ずるを知るなり、怒るときは則ち気上る。
喜ぶときは則ち気緩む。
悲しむときは則ち気消ゆ。
恐るときは則ち気下る。
寒ゆるときは則ち気収まる。
炅するときは則ち気泄る。
驚くときは則ち気乱る。
労するときは則ち気耗る。
思うときは則ち気結ばる。
(素問:挙痛論篇)

■ストレスとは「気の変調」。症状とは「気の語り」
東洋医学では、ストレスとは「気の流れ」が偏ることであり、症状はその“語り”です。

例:
・胸がつかえる → 気が「胸中」で鬱している
・ため息が出る → 肝気が滞り、肺が代償的に動く
・お腹が張る → 肝気が脾胃の運化を抑制している

■ストレスで最も傷みやすい臓腑:肝と心
ストレスを受けると、まず「肝(かん)」が反応します。
肝は「疏泄(そせつ)」の機能を持ち、気をめぐらせる働きがあります。
その流れが停滞すると「心(しん)」=精神の安定も影響を受けます。

■東洋医学におけるストレス反応の代表的パターン

タイプ特徴主な症状
肝気鬱結型感情の抑圧・怒り・緊張胸脇部の張り・ため息・月経不順
心脾両虚型思いすぎ・疲労・心配不眠・食欲低下・動悸・健忘
肝火上炎型怒りの爆発・顔面紅潮頭痛・目の充血・めまい
肝腎陰虚型慢性的ストレスで消耗不安感・寝汗・イライラ・耳鳴り

■気は「情動」でもあり、「動力」でもある
現代人のストレスの本質は、実は「動きたいのに動けない」「言いたいのに言えない」状態にあります。
これは、気が「結ばる」「逆上する」「耗る」状態を生みます。

■現代的養生:五感・呼吸・自然との再接続
ストレスを抜くには、気を通すこと。東洋医学的な養生法には次のような方法があります:
■「気を乱す社会」で、どう「気を養う」か
現代はスマホ・SNS・人工照明・ノイズ社会によって、常に「気」が外へ引き出される生活です。
東洋医学は、「内観し、自らの気を整える」ための叡智を持っています。

「病は気から」とは、決して比喩ではなく、実際の生理現象です。
症状を「気の言葉」として聞く力を育てましょう。

古典より抜粋

ストレス