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経絡・経穴(ツボ)

内迎香(ないげいこう)EX-HN9

英語
Extra points-Head and Neck
EX-HN9
Neiyingxiang
Inner Welcome Fragrance

奇穴

内迎香(ないげいこう)
Naigeikou(EX-HN9)

取穴部位
迎香穴(大腸経)の内側、鼻孔の内縁に沿うように位置する。
鼻翼の内側を軽く押すと、鼻腔内に響くような圧感を感じるところ。
外迎香が「外気を迎える門」なら、内迎香は「内呼吸を整える門」にあたる。

筋肉
上唇鼻翼挙筋、上唇挙筋、鼻筋

運動神経
顔面神経(頬筋枝)

知覚神経
上顎神経(眼窩下神経の枝)

血管
眼角動脈(顔面動脈および眼動脈の吻合枝)

主治
昏睡、脳卒中、頭痛、めまい、鼻出血、嗅覚障害、喉の痛み、目の充血。
また、精神的ストレスや過呼吸による“息の詰まり”にも効果的。

名前の由来
「迎香」は外界の“香り”を迎える門であるのに対し、 「内迎香」は“内なる香り”すなわち生命の息づかいを迎える門とされる。
“香”は単なる匂いではなく、“気(生命の香り)”の象徴でもあり、 外界と内界の気が交流する“呼吸の内関所”という意味をもつ。
このため古くから、呼吸停止や意識障害時に「気を呼び戻す穴」とも言われた。

臨床応用と意義
内迎香は、上迎香・迎香と対をなす“呼吸三穴”のうち、もっとも内的作用が強い。
外から香を迎える迎香に対し、内迎香は「内側から香(生命)を呼び戻す」作用があり、 呼吸器系の障害や昏睡・脳虚血などで“気の出入りが止まった”状態に使われる。
また、現代では、過呼吸やパニックによる呼吸停止感にも応用され、 内側から気を巡らせる“意識呼吸点”として注目されている。

刺鍼の方法
浅く直刺または鼻腔に向けて斜刺し、0.2〜0.3寸程度。
刺激はごく軽く、息の流れを妨げないようにする。
また、呼吸に合わせてゆっくりと指圧するだけでも効果的。

中医学的背景
鼻は「肺の竅(あな)」であり、内迎香は“肺気が外へ出入りする門の内側”に位置する。
肺気が閉じると「香を失い」「息が止まる」とされ、 この穴はその閉じた門を内側から開く働きをもつ。
特に「痰濁上蒙(たんだくじょうもう)」や「気厥(きけつ)」のとき、 内迎香を刺激して“気を呼び戻す”応急処置に用いられた記録もある。

精神・感情への応用
息を詰めやすい人、内側に感情を溜め込む人は、 外界に対して“香り(気)を閉ざす”傾向がある。
内迎香を温めたり、軽くなでるように刺激することで、 「息を通して心を開く」効果が得られる。
瞑想や整息の前にこの部位を意識すると、内側の静けさが整いやすい。

関連穴
迎香・上迎香・印堂・百会・合谷。
呼吸と意識の安定には「内迎香+百会+内関」、 嗅覚障害や鼻閉には「内迎香+迎香+風池」の組み合わせがよく用いられる。

奇穴 内迎香

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