アトピーに使用されるステロイド

執筆者

井出 貴之（鍼灸師）プロフィール

アトピーに使用されるステロイド

ステロイドホルモンは生体の生殖腺や副腎においてコレステロールから合成されます。

腎臓の近くにある副腎という臓器から副腎皮質ステロイドホルモンは合成、分泌されます。

ステロイドホルモンは普段からからだの中で、身体機能を維持するために重要な働きをしています。

合成ステロイドはステロイド骨格と呼ばれる形を、炭素、水素、酸素などを化学的に組み合わせて人工的につくったもので、本来の生体が産生するステロイドとは微妙に異なります。

合成ステロイドには強力に炎症を抑える作用と、免疫の働きを弱めてアレルギー反応を抑える作用があります。

この作用を利用して、難病やアトピー性皮膚炎などの炎症を一時的に抑えます。

治療している病気そのものを治すものではありません。

合成ステロイドは即効性があり、短時間で炎症やアレルギー反応を抑えるので、以前では夢の薬といわれていました。

しかし、合成ステロイドに依存しすぎることで、本来の生体に備わる副腎の機能が低下したり、生体内の内分泌作用に変化を及ぼすことで自律神経のバランスを崩しやすくなったり、その強力な副作用による健康被害も懸念されています。

長期間の合成ステロイドの使用により合成ステロイドが必要な病気に体質改悪することもあるといわれています。

合成ステロイドを使用し続けることのメリットとデメリットをしっかりと把握したうえで使用することをおすすめいたします。

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