躁病の診断基準

英語
Diagnostic criteria for mania
もくじ
執筆者
躁病の診断基準(DSM-IV-TR)
A. 気分が異常に持続的に高揚し、開放的または易怒的な状態が、少なくとも1週間以上続く。 (入院が必要な場合、期間は問わない)
B. その期間中、以下の症状のうち3つ(または易怒的な場合は4つ)以上が明確に認められる:
- 自尊心の肥大、誇大的な思考。
- 睡眠欲求の減少(3時間眠るだけで十分と感じる)。
- 多弁、または話し続けようとする衝動。
- 思考が競り合う感覚(観念奔逸)。
- 注意散漫(些細な刺激に注意が逸れる)。
- 目標志向的活動の増加、または精神運動性の焦燥。
- 快楽的でリスクの高い活動に没頭(ギャンブル、無謀な投資など)。
(※診断基準の一部を抜粋)
中医学における躁病の捉え方
中医学では躁病的症状を「癲狂(てんきょう)」や「心火上炎」「痰火内擾」などの病理パターンに分類します。 主に心・肝・脾に関わる臓腑の失調が根本にあり、情志(感情)の失調、飲食の不摂、過労などが引き金となって発症します。
以下は中医学的な弁証例です:
- 痰火擾心型: 口数が多く、怒りっぽい。舌苔は黄膩、脈滑数。
- 心肝火旺型: 衝動的で怒りっぽく、目が赤く、眠れない。舌紅、脈弦数。
- 陰虚火旺型: 活動的だが疲れやすく、夜間に症状が悪化。舌紅少苔、脈細数。
統合的な治療アプローチ:鍼灸・整身・整息
一般的な薬物療法では症状の緩和が目的となりがちですが、 本ページでは「身体と心の調和を図り、本質的な回復を目指す」統合治療を提案します。
● 鍼灸による調整
精神的高揚や易怒的な症状に対して、百会・神門・太衝・内関などの経穴を用いて、 心肝の火を鎮め、痰火を清める施術を行います。
● 整身法(身体の軸と気の流れの再調整)
心身の緊張や過活動状態に対して、骨盤調整・背骨の軸修正・足裏からの調整を通じて、 「地に足がついた感覚」を回復させるアプローチを行います。
● 整息法(呼吸と心の安定)
呼吸を整えることで心神を鎮め、外界に影響されない内なる安定感を育みます。 丹田呼吸や「吐き切る」瞑想的な呼吸法を重視します。
現代医学との比較と未来型統合医療へ
現代医学はDSMなどの診断基準に基づいた対症的アプローチを得意としていますが、 再発率の高さや副作用リスクも問題視されています。 一方、中医学および統合医療は「未病を治す」「気の乱れを整える」ことを重視し、 再発防止と心身全体の再構築を目指します。
私たちはその両者の長所を活かしながら、より本質的な癒しを実現する未来型医療を探求しています。 対症療法ではなく、「真実の根本治療」を求める方へ──。 一緒に、今ここから始めましょう。
躁病の鍼灸、整体、マッサージ
臨床で使用する経絡・経穴(ツボ)の例:
膻中(だんちゅう)、鳩尾(きゅうび)、巨闕(こけつ)、百会(ひゃくえ)、心兪(しんゆ)など。
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。
参考文献
双極性障害【第2版】双極症I型・II型への対処と治療 加藤 忠史 (著)
筑摩書房 2019
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関連外部リンク
双極性感情障害
ハートクリニック
DSM-5 Changes: Implications for Child Serious Emotional Disturbance [Internet].
National Library of Medicine
Diagnosing Mania in the Age of DSM-5
American Psychiatric Association