大腿骨頭壊死
英語
Femoral head necrosis
大腿骨頭壊死
大腿骨の骨頭が壊死を起こす病気です。
股関節は、骨盤の寛骨臼(かんこつきゅう)と、大腿骨の頭の部分である大腿骨頭でつくられています。
大腿骨頭壊死は、大腿骨頭に「なんらかの原因で」血流がいきわたらなくなることで、骨頭が腐ってくる病気です。
この「なんらかの原因で」が非常に大切になります。
ステロイド薬によるもの、アルコールの過剰摂取によるもの、加齢、凝固異常などがリクス因子として挙げられます。
ステロイド剤の使用により人体は血液凝固異常、脂質代謝異常、酸化ストレスなどを起こします。
ステロイドの服用で大腿骨頭壊死が起こりやすい理由には、この血液凝固異常が関与しているのではないかといわれています。
原因不明の場合もあり、これを特発性大腿骨頭壊死症といいます。原因不明であると、あきらめてしまっている人、長期的に痛み止めを使用している人、一度当院を受診してみてください。
病院の検査で原因がよく分らなくても、伝統医療で分ることがあります。
なぜ今伝統医療?
大腿骨頭壊死のタイプ分類には、大きくA、B、C1、C2とあります。
タイプA
タイプB
タイプC1
タイプC2
壊死した部分が潰れる確率(厚生労働省病型分類)
タイプA 10年後潰れる率0%
タイプB 約10%
タイプC 60%以上
大腿骨頭壊死は「壊死が起きたら治らない」?
壊死部分の圧潰(あっかい)がなければ、治ってくることも十分期待できます。
壊死していた部分に血流が戻れば自然治癒することがあります。
全身のバランスと整えて、血流を促すような治療をお勧めします。
徒手整復(Osteopathy)
生活習慣を見直していくことも大切になります。
痛み止めや抗炎症剤は、即効的な症状の改善と引き換えに、血流を阻害する働きがあります。炎症反応は身体を治そうという力です、痛みは決して悪ものではありません。
骨頭の壊死だけでは自覚症状は少なく、壊死した部分が過重により圧迫されて潰れてくると症状が現れてきます。
主な症状は、脚の付け根の痛み、股関節の痛み、腰の関節の痛み、坐骨神経痛、跛行(はこう)などがみられます。
股関節に痛みがでないこともあるので、腰痛症や坐骨神経痛と間違われることがあります。
股関節を内側に捻ると痛みが増します。股関節を開脚すると痛みが増します。
若年性変形性骨軟骨炎はドイツの整形外科医ペルテスにちなんでペルテス病ともいいます。
大腿骨頭壊死は、進行性ではありません。なぜ特定の血管が詰まってしまうのか、現代医科学では分かっていません。
MRIなどの画像診断だけで判断すると盲点が存在します。
「なぜ今伝統医療」
大腿骨頭壊死の鍼灸、整体、マッサージ
臨床で使用する経絡・経穴(ツボ)の例:
腎兪(じんゆ)、志室(ししつ)、大腸兪(だいちょうゆ)、殷門(いんもん)、解渓(かいけい)など。
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。
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関連外部リンク
Avascular necrosis (osteonecrosis)
Mayo Clinic
Femoral Head Avascular Necrosis - StatPearls
National Institutes of Health (.gov)
Osteonecrosis of the Hip
American Academy of Orthopaedic Surgeons