脊柱管狭窄症
Spinal stenosis
執筆者
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症による、坐骨神経痛、腰痛、しびれ。
脊柱管とは…
脊柱は椎骨と呼ばれる骨が積み重なってできています。
椎骨は椎体、椎弓などから構成され、間に椎孔と呼ばれる空間があります。
椎孔が積み重なってできたものを脊柱管といいます。
脊柱管の解剖学…
脊柱管の中を脊髄とよばれる神経が通り、椎骨によって保護されています。
椎骨と椎骨の間には軟骨でできた椎間板がありクッションの役割をします。
脊髄を守る脊柱は首(頚椎)、胸(胸椎)、腰(腰椎)、仙骨(仙椎)の4つの領域に分けられます。
頭の重さを分散させるために頚椎と腰椎はゆるやかなカーブで前湾しています。
椎脊柱管狭窄…
脊柱管を取り囲む椎体や椎弓の変形や周辺の靭帯の肥厚、椎間板の変性により脊柱管が狭くなったりすると中を通る神経や血管が圧迫されたりします。
椎脊柱管狭窄する理由…
原因としては、生まれつき脊柱管が狭い先天性の場合もあります。
老化により骨棘が形成されたり、変形したり、姿勢不良で椎骨周囲の筋力低下などで脊柱のバランスが崩れたりすると脊柱管が狭くなったりします。
椎脊柱管狭窄症の合併症…
また、腰椎すべり症、分離すべり症など椎間板ヘルニアの合併症として出ることもあります。
椎脊柱管狭窄症の症状…
症状に個人差はありますが、代表的なものは痛み、しびれ、歩行障害などです。腰部では腰の痛み下肢のしびれ、階段で躓くなど、足に力が入らなかったりすることがあります。
症状が悪化すると排尿障害がみられる場合もあります。
安静時に痛み、しびれの出る場合や適度に体を動かすと症状が和らいだりするケースもみられ症状は様々です。
椎脊柱管狭窄症の悪循環…
痛みのある患部をかばう為に姿勢が悪くなってしまい、他の部分の筋の柔軟性低下や筋の緊張増加による血行障害など悪循環が発生してしまいます。
椎脊柱管狭窄症とストレッチ…
それを改善するために出来る範囲のストレッチや体操、運動を行うことはとても効果的です。
骨盤周囲筋の柔軟性の低下により腰椎、骨盤の動きが悪くなってしまうので腰だけでなく下肢のストレッチを行うことも大切です。
しびれ、麻痺の正体…
線維輪の変性や破綻が起こっている状態で椎間板に圧力がかかっている時、髄核は線維輪を横切って後方に拡散される傾向があります。
拡散された髄核が脊髄や神経を圧迫するで、その神経の支配する領域に症状が発生します。
神経は圧力が加わっても痛みの感覚は感じないといわれている。
からだに優しい考察
ストレッチや体操で患部や全身の血流が改善され筋緊張を緩和させ、痛みやしびれの症状を抑える効果もみられます。
普段から適度な運動や正しい姿勢を心掛けることが予防にも繋がります。
椎脊柱管狭窄症の鍼灸、整体、マッサージ
臨床で使用する経穴の例:
腰の 三焦兪(さんしょうゆ)、志室(ししつ)、腎兪(じんゆ)、大腸兪(だいちょうゆ)など。
その他 上髎(じょうりょう)、次髎(じりょう)など。
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。
→ぎっくり腰
←椎間板ヘルニア
お友達にシェアする!
脊柱管狭窄症 関連外部リンク
Spinal Stenosis Symptoms & Causes
NIAMS
Lumbar Spinal Stenosis
American Association of Neurological Surgeons (AANS)
Spinal Stenosis
American College of Rheumatology.