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金門(きんもん) |

金門 ——「心と体に備えられた、もうひとつの出口」
戦いは、いつ起こるかわからない。
でも、私たちには“金の門”がある。
必要なとき、そこは確かに開く。
混乱のなかで冷静さを取り戻す場所、それが金門。
英語
Bladder(BL)63
Jin Men(Metal Gate)
金門(きんもん)(郄穴)
足の太陽膀胱経63
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang
金門
きんもん
kimmon
取穴部位
申脈穴のやや前下方で、踵立方関節の外側にある陥凹部。
足を軽く外返しにすると、筋腱の間に明確なくぼみが触れる。
筋肉・腱
長腓骨筋腱、短腓骨筋腱の走行部
運動神経
浅腓骨神経(腓骨筋を支配)
知覚神経
外側足背皮神経(腓腹神経の枝)
血管
外果動脈網(腓骨動脈の枝による血管網)

主治(臨床応用)
・足関節周囲の急性痛、捻挫、外果部の腫れと熱感
・坐骨神経痛、下肢外側の放散痛、筋肉の緊張
・尿失禁、排尿困難(膀胱気化の乱れ)
・てんかん発作の予防(郄穴特有の“急症抑制力”)
・突然の恐怖や強いストレスで心身が硬直したとき
名前の由来(オリジナル解釈)
「金門」は直訳すれば「金属の門」。
古代では、**重要な場面で通される“選ばれた者のみが通る門”**として
「金門」という語が使われた。
中医学では「金」は肺・呼吸系・収斂・切断といった意味を持ち、
また、**緊急時に体を守る鋭い反応**とも関係がある。
このことから、「金門」は
**体が危機に直面したときに“即応的に守る門”**とも解釈できる。
つまり金門は、
・突発的な急性症状に反応する「非常口」
・内なる警報装置が作動する「非常ボタン」
ともいえる経穴である。
中医学的意義
・**足の太陽膀胱経の「郄穴(げきけつ)」**
→ 郄穴は気血が深く集まる場所で、急性症状の鎮静や止痛に用いられる。
・膀胱経は「防衛の経絡(表を守る)」でもあり、
金門は“急な侵入”に即応するゲートのような働きを担う。
象徴的な意味(独自比喩)
**金門は「危機に備えた非常口」**
怒り、恐れ、緊張、急性の痛み——
これらが身体のどこかに“噴き出す”前に、
この金門がそれをいったん受け止め、抑えてくれる。
例えるなら、
「火災報知器が鳴ったときに開く非常口」
「意識が混乱しそうなとき、頭に血が上るのを止める安全弁」
そんな“非常時の知恵”が金門に込められている。
臨床活用
・足首の捻挫:金門+申脈+崑崙
・急性の坐骨神経痛:金門に瀉法、委中との併用が効果的
・てんかん発作時の応急対応:金門+百会+人中
・過剰なストレスで起こる頻尿・夜間尿:金門+志室+腎兪
セルフケアのヒント
・足首が冷えたとき、金門に温灸をすると
足の芯からほぐれる感覚がある。
・急に不安になったとき、金門を両親指で押して深呼吸。
気持ちが“戻ってくる”感覚がある。
関連経穴との関係
・申脈:近接する陽蹻脈の起点で、動的バランスと連動
・崑崙:外果とアキレス腱の間の主穴として、連携が多い
・委中:膀胱経の合穴。急性腰痛との連携でよく使用される
・腎兪:膀胱と腎のバランスをとる際の要穴
→京骨(けいこつ)
←申脈(しんみゃく)
→足の少陰腎経
←手の太陽小腸経
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