![]() |
水泉(すいせん) |

水泉(すいせん)—— 湧き出るいのち、蘇る根の力
大地の奥深く、まだ凍ったままの泉が、
小さな熱と祈りでゆっくり動き始める。
水泉は、私たちの命の根を温め、静かに動かす場所。
英語
Kidney(KI)5
Shuiquan(Water Spring)
水泉(すいせん)(郄穴)
足の少陰腎経5
The Kidney Meridian of Foot-Shaoyin
水泉
すいせん
suisen
取穴部位
太谿穴のすぐ下1分(約1cm弱)、踵骨の前縁、アキレス腱のやや前方のくぼみに位置。
押圧により鋭敏な感覚を伴いやすい部位で、**急性症状の発生源に近い郄穴**。
筋肉
アキレス腱周辺の結合組織、長趾屈筋腱に接する腱鞘部
運動神経
脛骨神経の枝(足底部を支配)
知覚神経
伏在神経、脛骨神経内側踵骨枝
血管
後脛骨動脈(枝)

主治(臨床応用)
・月経不順、無月経、過少月経など**腎の冷えによる婦人科系の不調**
・下腹部の冷え、痛み、子宮の冷感、下肢の浮腫
・頻尿、夜間尿、遺尿(腎陽虚による尿トラブル)
・精力減退、性機能低下、不妊症、冷え性体質の改善
・気の停滞による下腹部の張りや痛み、膀胱経との連携を意識した使い方も有効
▶ 特に「寒滞血瘀(かんたいけつお)」による冷えからくる女性の症状に効果的。
名前の由来(オリジナル解釈)
「水泉」とは、
▶ 地の奥深くに眠る**生命の水源**。
▶ “水の気”が突然湧き出るように、身体の深部にこもった病を突き動かし、
▶ **冷えによって閉ざされた身体を再び潤し始める湧出口**を意味する。
郄穴でありながら“水”の文字を冠しているのは、
腎(水)の気が滞ると**生命の根が枯れる**ことを意味し、
その詰まりを抜くポイントが「水泉」であるという強い象徴を含む。
▶ まるで、**乾ききった大地から再び泉が湧き出る**ような起点——それが水泉。
経絡的意義
・腎経の郄穴として、**急性の発作・激しい痛み・滞りを解除する作用**に優れる。
・また、腎陽の冷えが下焦に滞っているときの“抜け道”として使うことができる。
精神・感情との関係(オリジナル哲学)
腎は「恐」を蔵す。
▶ 冷えにより腎の気が弱まると、**根拠のない不安・自信の喪失・生きる力の弱化**が起こる。
水泉は、こうした**冷えによる“魂の萎縮”を解放し、再び“生きる泉”を湧き上がらせる**ための鍵となる。
▶ 夜に不安が強くなる人や、寒い季節に気分が沈みやすい人には特に有効。
象徴的イメージ(詩的解釈)
・“氷の下に閉じ込められた泉が、太陽の熱で再び湧き始める”
・“凍った感情がゆっくりと溶けていく場所”
・“大地の底から命のしずくが戻ってくる”
施術・養生の活用法
・冷え症・月経不順・不妊傾向の人へのお灸が効果的(じんわり温める)
・太谿や大鐘とセットで用いれば、腎経のエネルギー軸を立て直す効果が倍増
・冷えからくる心身の「流れの停滞」をリセットしたいときに適する
現代的な応用
・ストレス性の排尿障害(トイレが近い、漏れる不安)
・更年期による冷感・頻尿・不安感の組み合わせへの補助穴として有効
・気候の変化に弱く、寒暖差で体調を崩す体質の調整にも◎
▶ **水泉は、“失われた温もりと潤い”を取り戻す最深の源泉である。**
→照海(しょうかい)
←大鐘(大鍾)(たいしょう)
→手の厥陰心包経
←足の太陽膀胱経
関連記事
