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喘息(ぜんそく)EX-B10 |

英語
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EX-B10
Chuan Xi
Gasping,Asthma,Pantness Breath
奇穴
喘息(ぜんそく)
Zensoku
取穴部位
第7頚椎棘突起(隆椎)と第1胸椎棘突起の間にある大椎穴を基準に、その外方1寸の陥凹部に取る。いわゆる「定喘穴」の外方約5分に位置し、気道周囲の緊張と督脈上の停滞を同時にゆるめるための補助点として扱われる。
取穴方法
頭を軽く前屈し、隆椎(C7)を明確に触診する。そこから1つ下の大椎穴を確認し、外側に指幅1寸分移動した柔らかいくぼみを取穴する。多くの患者で僧帽筋上部線維の緊張により位置が分かりにくいため、肩甲骨内側縁方向へ軽く皮膚をスライドさせると指が収まりやすい。刺鍼は浅刺〜中刺で、やや内斜めに向けると呼吸補助筋の緊張が緩みやすい。
筋肉・靭帯
僧帽筋上部線維、菱形筋上部線維、項靱帯外側縁
運動神経
副神経(僧帽筋)、肩甲背神経、頚神経叢の筋枝
知覚神経
頚神経後枝(C4〜C7)
血管
頚横動脈の枝、肩甲背動脈の浅枝
主治
・急性・慢性の咳嗽(特に「痰は少ないのに咳が止まらないタイプ」)
・喘息発作の軽度~中等度の緩和
・気管支の攣縮、胸郭出口部の緊張による呼吸の浅さ
・寒冷刺激で悪化する呼吸困難
・蕁麻疹(背部の気滞・風邪による皮膚表層の緊張に)
・肩背部の過緊張による呼吸制限
名前の由来
「喘息」は症状名だが、この奇穴は「喘息の根本的な“詰まり”(風邪・痰・緊張)をほどく特効点」として古来使われたため、その臨床的性質そのものが穴名として伝わった。
大椎周囲は“風の出入り口”とされ、外邪が胸中へ下りると咳嗽・喘鳴を引き起こす。そのため、この部位の外側に存在する本穴は「外邪を散らし、気道の門を開く」役割を持つ点として“喘息”の名で呼ばれるようになったと言われる。
その他の重要事項
・呼吸補助筋の緊張を緩めると胸郭の動きが大きくなり、肺への空気の“入り口”が広がるため、特に息を吸いにくいタイプの喘息に向いている。
・精神的ストレスや我慢による「肩をすくめる癖」が強い人では、とくに効果が出やすく、刺鍼後に自然な深い呼吸が出ることが多い。
・中医学的には「風+痰+気滞」が同時に存在する表証・半表半裏証に使いやすい。
・皮膚の敏感層(風府〜大椎ライン)にあるため、強刺激は逆に咳を誘発することがある。

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