
便秘
英語
Constipation
もくじ
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便秘とは何か
便秘とは、本来出るべき便が、スムーズに排出されない状態を指します。
日数ではなく、排便の質と感覚が重要です。
自律神経と便秘の関係
便秘の多くは、交感神経が優位になることで起こります。
これはストレスや緊張、睡眠不足、過労が引き金になります。
副交感神経が働くリラックス状態でこそ、腸は正常に動きます。
つまり、心身の緊張が便秘を招いている場合が非常に多いのです。

便秘の主な症状
以下のような症状があれば、便秘といえます:
・3日以上排便がない
・便が硬くコロコロしている
・排便時に強く力む
・お腹が張って苦しい
・残便感がある
便秘と食物繊維の誤解
「便秘には食物繊維」とよく言われますが、すべての便秘に有効とは限りません。
水分が少ない状態で繊維だけを増やすと、むしろ便が硬くなります。
体質や腸の状態に合わせた調整が必要です。

便秘と排便リズム
朝食後や昼食後は、胃・結腸反射により腸が活発に動きます。
このタイミングでトイレに行く習慣を作ることが、便秘改善のカギです。
便秘スパイラルとは
便が腸内に長くとどまると、水分が吸収されて便が硬くなり、
排便がさらに困難になります。これが便秘の悪循環(スパイラル)です。
便秘と食事量の関係
胃腸が弱く食事量が少ないと、便の材料自体が不足し便秘になります。
特に女性や高齢者に多く見られるパターンです。
中医学からみた便秘のタイプ別分類
中医学では、便秘を以下のように分類して施術方針を立てます:
①実証タイプ:
・熱結便秘(腸に熱がこもる)
→ 症状:顔の赤み、口の渇き、臭い便、腹部の張り
→ 対応:清熱・潤腸・通便の治療
②虚証タイプ:
・気虚便秘(腸の気が不足)
→ 症状:疲れやすい、排便の力が出ない、長時間の座り仕事
→ 対応:補気・健脾・調腸の治療
③陰虚便秘:
→ 症状:便が硬く、皮膚や喉が乾きやすい、寝汗をかきやすい
→ 対応:滋陰・潤腸の治療
個人に合わせた弁証論治が、根本からの改善につながります。
便秘解消のための実践法
1.水分と良質な油(ごま油、オリーブオイルなど)を適量とる
2.発酵食品(納豆、キムチ、味噌など)を日常に取り入れる
3.排便タイムを食後に10分設ける
4.リラックスする時間を意識してつくる(深呼吸、整息)
5.腹部を温める(湯たんぽ、腹巻き、温灸)
6.適度なウォーキングで腸に刺激を与える
現代人の便秘は、「生活の在り方」が原因になっていることが多く、
「薬で出す」よりも「出せる身体に戻す」ことが大切です。

便秘と鍼灸・整体・マッサージ
臨床でよく使用される経穴:
手のツボ:
・合谷(ごうこく)…全身調整
・神門(しんもん)…リラックス作用
足のツボ:
・三陰交(さんいんこう)…内臓調整
・足三里(あしさんり)…胃腸機能を高める
腹部・腰部:
・天枢(てんすう)…大腸の働きを高める
・大巨(だいこ)…便意を促す
・大腸兪(だいちょうゆ)…腸の緊張緩和
※市販のお灸や指圧を自宅で行う際にも参考にしてください。
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参考文献・引用
自律神経を整える「長生き呼吸」 (なぜ呼吸を変えると病気が治るのか?)
(著)坂田 隆夫
マキノ出版
2016年06月29日発行
眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話: 自律神経のギモンを専門医がすべて解説!
(著)日本文芸社
ワニブックス
2020年02月22日発行
自律神経失調症 便秘 関連外部リンク
こどもの便秘症のお話
Department of Surgery, Graduate School of Biomedical & Health Sciences, Hiroshima University
Constipation - Illnesses & conditions
NHS inform
Symptoms & Causes of Constipation
NIDDK