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食欲不振

食欲不振

英語

Anorexia,Anorexia nervosa

もくじ

・自律神経失調症と食欲不振

・食欲不振の原因となる病気

・食欲不振と中医学の視点

・食欲不振時の養生法

・鍼灸・整体・マッサージの効果

執筆者

井出井出 貴之(鍼灸師)プロフィール

自律神経失調症と食欲不振

自律神経がバランスよく働いているとき、自然な空腹感があり、おいしいと感じて食べられ、胃腸もスムーズに働きます。

ところが、ストレスや生活の乱れ、過度な緊張状態が続くと、自律神経が乱れ、空腹を感じにくくなり、胃もたれや食欲低下が起こりやすくなります。

特に副交感神経が過剰に優位になったり、交感神経との切り替えがうまくいかない状態では、消化のリズムが崩れ、結果として「食べたくても受けつけない」状態になります。

自律神経失調症と食欲不振

食欲不振の原因となる病気

食欲不振が長引くときは、単なる自律神経の問題にとどまらず、以下のような疾患も疑われます。

・胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎
・慢性膵炎、肝機能障害
・うつ病、心身症などの精神的要因
・がん(特に胃がん・肝がん)

「お腹が空かない」「食べるのが億劫」と感じる場合、心の疲れが体に出ていることもあります。早めに身体と心の声に耳を傾けることが大切です。

食欲不振の病気

食欲不振と中医学の視点

中医学では、食欲不振は「脾(ひ)の虚(きょ)」によって起こることが多いと考えます。

脾は「飲食物を消化し、気血を生成する中枢」とされており、脾が弱ると「思い悩みやすくなる」「食が進まない」「疲れやすい」などの症状が出やすくなります。

また、「肝気犯脾(かんきはんぴ)」といって、ストレスで肝(かん)の気が滞り、脾胃を攻撃する形で食欲がなくなることもあります。

このような体質傾向の調整には、鍼灸や漢方、日常の食養生が非常に有効です。

食欲不振時の養生法

食養生のポイント:

・香りの良いもの(生姜・陳皮など)で脾胃を刺激する
・辛すぎる物・脂っこい物・冷たい物は避ける
・アルコールやカフェインは控える
・暴飲暴食は避け、少量ずつ回数を分ける
・朝は温かいスープや粥などで胃腸をやさしく目覚めさせる
・夜は軽めにし、胃を休ませる時間をつくる

消化に優しく、香りや温かさで気を巡らせることが、心身のバランスを整える助けになります。

鍼灸や整体などを通して自律神経の調整や血流改善を図ることで、身体の根本から食欲を回復させていくことも可能です。

食欲不振時の養生

鍼灸・整体・マッサージの効果

臨床でよく使われる経穴(ツボ):

【胃腸の働きを整える】
・中脘(ちゅうかん)…胃の中心、消化不良や膨満感に
・関元(かんげん)…元気不足、気虚タイプの食欲不振に
・天枢(てんすう)…腸の調整、便秘や下痢にも有効

【気持ちを落ち着かせ、ストレスを和らげる】
・内関(ないかん)…吐き気や不安感を抑える
・合谷(ごうこく)…全身調整の万能ツボ
・労宮(ろうきゅう)…心火を鎮める、食欲と感情のリンクを緩める

※市販のお灸や指圧でも活用可能ですが、体質に合わせたプロの判断が理想的です。

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参考文献・引用

自律神経を整える 健康の知恵袋
(著)里見 英子
主婦の友社
2016年11月14日発行

食事を変えてラクラク解決!脱うつレシピ
(著)大塚 亮、小林 浩子
三空出版
2019年10月29日発行

食欲不振 関連外部リンク

緊張して食欲が低下した経験ありませんか? 心理的ストレスと食欲変化のメカニズムが明らかに
大阪府立大学

Anorexia Nervosa
The Johns Hopkins University

Anorexia nervosa - Symptoms and causes
Mayo Foundation for Medical Education and Research (MFMER).