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不眠症

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Insomnia

もくじ

・自律神経失調症と不眠症

・自律神経失調症の不眠症の原因

・不眠症の3つの要因

・不眠症と年齢

・不眠症と睡眠時無呼吸症候群

・より良い睡眠のために

・不眠症の鍼灸、整体、マッサージ

執筆者

井出井出 貴之(鍼灸師)プロフィール

自律神経失調症と不眠症

自律神経が乱れていたり、疲れすぎていたり冷えていても不眠になります。

特に、日中の「闘争・逃走モード」である交感神経が夜になっても切り替わらない場合、寝床についても思考が止まらず、寝つきにくくなります。

現代人は「光の刺激(ブルーライト)」「外部からの評価」「社会的な役割の重圧」によって、慢性的に交感神経優位な状態に偏っており、自律神経失調を生みやすくなっています。

自律神経失調症と不眠症

自律神経失調症の不眠症の原因

緊張して眠れない
考えすぎて眠れない
寝汗をかいて眠れない
神経過敏になりちょっとしたことで驚きやすく眠れない

これらの背景には、中医学的に「心脾両虚」「陰虚火旺」などが潜んでいることがあります。

たとえば、過労や思い悩みが続くことで「脾」が弱り、「心」に血を送れなくなり、結果として“神(しん)”が落ち着かず不眠に繋がるのです。

また、日中に「外に意識を向けすぎる生活」を続けていると、“内なる静けさ”を感じ取る力が失われ、眠りへ入るスイッチが押せなくなります。

不眠症の3つの要因

1.加齢による身体の変化
2.自律神経の乱れ
3.睡眠時無呼吸症候群等の病気

これに加えて、4.意識の同一化も深く関係します。

「自分=考えている自分」だと思い込むと、頭の中の思考を止められなくなり、脳の“覚醒回路”が常にONのままになります。

これは脳科学でも「DMN(デフォルトモードネットワーク)の過活動」と説明され、東洋では「神の乱れ」「魂の不安定」として捉えます。

不眠を解決するためには、単に身体の疲れだけでなく、「自分の内側に帰る時間」を日常にどう取り戻すかが問われているのです。

不眠症と年齢

睡眠時間の必要量は年齢によって変わります。
加齢により睡眠時間の必要量は減るので、自然と朝早く目が覚めるようになります。

ただし、質のよい睡眠は年齢に関わらず必要です。

東洋医学では、加齢に伴い「腎精(じんせい)」が消耗することで眠りが浅くなるとされます。

また、年齢と共に身体の「温煦作用(あたためる力)」も落ちるため、冷えによる中途覚醒や明け方のトイレなども増える傾向があります。

「温める・安心する・ほどく」ことを生活に取り入れるだけでも、不眠の質は大きく変わります。

不眠症と年齢

不眠症と睡眠時無呼吸症候群

十分に寝ているはずなのに朝疲れが取れなかったり、寝不足感がある場合は、睡眠時無呼吸症候群かもしれません。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に気道がふさがり呼吸が止まる状態を繰り返す病気です。

「いびきがうるさい」「寝汗をかく」「日中の眠気」「集中力低下」「血圧上昇」などの症状を伴います。

原因は肥満や顎の構造だけでなく、「緊張型の呼吸(浅くて胸式中心)」や「背中・首・肩のこわばり」が絡んでいることも多いです。

マウスピースだけでなく、姿勢や体の使い方から整えることも有効です。

より良い睡眠のために


朝はしっかりと朝日を浴びます。曇りや雨の日でもなるべくカーテンや窓を開けたり外出を心がけます。
人間は、朝日を浴びてから14~16時間後に自然な眠気が訪れます。

日中
適度な運動(ウォーキングや軽いストレッチなど)が理想的です。
呼吸を深めることも睡眠に直結するため、ヨガや整息法も効果的です。

昼食後にどうしても眠気が来る場合は、15~20分の仮眠でリセットできます。


・パソコンやスマートフォンは2時間前までに終了
・照明を暖色系に切り替える
・読書、音楽、深呼吸、アロマなどで「心地よさ」を味わう時間を確保

カフェインはできれば午後2時まで、お酒は「入眠は助けるが睡眠を浅くする」ため要注意です。
眠りは「切り替え」なので、気づけば眠っていた…が理想です。

不眠症の鍼灸、整体、マッサージ

臨床で使用する経穴の例:
・首の後ろの 天柱(てんちゅう)…脳を冷やし、上実下虚を鎮める
・背中の 膈兪(かくゆ)、肝兪(かんゆ)、膈関(かくかん)…自律神経の中枢調整
・下腹部の 箕門(きもん)、大巨(だいこ)…脾胃を整え、安心感を育む

不眠症の根本には、「外の世界に適応するために自分を失っている状態」があります。
鍼灸や整体は、身体の緊張をほぐしながら「本来の自分=自然なリズム」に戻す手段とも言えます。

市販の「お灸」も、正しく使えば大きな味方になります。
自分の手で自分をあたためる――これこそが最も原始的で有効な不眠ケアかもしれません。

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参考文献・引用

自律神経失調症を3週間で治した、結果の出るセルフケア方法: 頭痛・不眠症・めまい・耳鳴り・起立性調節障害でお悩みの方へ
(著)慢性症状ラボ、立林幸汰
B085W87SCK
2020年03月12日発行

眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話: 自律神経のギモンを専門医がすべて解説!
(著)日本文芸社
ワニブックス
2020年02月22日発行

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What Is Insomnia?
National Heart, Lung, and Blood Institute

Insomnia: Symptoms, Causes, and Treatments
OneCare Media, LLC.