HOME | 癌(がん) | 脳腫瘍 | 神経膠腫(グリオーマ)の局所症状(巣症状)


神経膠腫(グリオーマ)の局所症状(巣症状)

Local symptom (focal symptom) of glioma

神経膠腫(グリオーマ)の局所症状(巣症状)

脳腫瘍の発生した部位で機能が脱落することを巣症状と呼びます。以下は、脳の各部位が担う機能です。どの部位にどの程度の腫瘍ができるか、または手術でどの部位にメスを入れるのかでも巣症状は異なります。

前頭葉(ぜんとうよう)

思考、意欲、情動、注意、創造、感情、意思などを担う脳の最高中枢です。物事を整理して処理、実行し、人間らしく生きるための機能を担っています。

頭頂葉 (とうちょうよう)

頭頂葉は前頭葉の後部にあり、感覚情報を統合しています。物体間の距離や上下、左右、場所などの理解にもかかわっています。

頭頂葉

後頭葉 (こうとうよう)

後頭葉は後頭部にあり、視覚野の解剖学的領域の大部分をしめる。目から入ってきた色、形、動きなどの情報をまとめて、物体の視覚的イメージを形成(視覚形成)します。

後頭葉

側頭葉 (そくとうよう)

側頭葉は耳の周辺にあり言語の理解や記憶、物事の判断、感情の制御、聴覚を担っています。言葉の意味の理解にかかわっています。顔の識別や見たもの、聞いたものが何であるかを認識します。

側頭葉

視床(ししょう)

視床は間脳の一部を占める部位にあります。嗅覚(きゅうかく)系以外の視覚、聴覚、体性感覚などの感覚入力を大脳新皮質へ中継します。視床は背側視床,視床下部,腹側視床,視床上部から成っています。視床下部と視床上部には,中枢神経系内の内分泌器官である脳下垂体と松果体があります。

視床

視床下部 (ししょうかぶ)

視床下部は、自律神経やホルモンの総司令部です。血圧、心拍数、摂食、睡眠などの本能行動や、怒り、喜び、期待、不安などの情動行動の調節を担っています。ホルモン量を監視し、生体が正常に機能するために下垂体に対して指令を出しています。

視床下部

松果体(しょうかたい)

松果体ではセロトニンからメラトニンが作られるといわれています。メラトニンは睡眠のリズムを整えるホルモンです。

松果体

小脳(しょうのう)

小脳は大脳の尾側に位置します。知覚と運動機能の統合を担っています。手足をスムーズに動かし、体のバランスをとるために、無意識で筋肉の働きを制御しています。

小脳

下垂体 (かすいたい)

下垂体は脳の直下(腹側)にあります。ホルモンの司令塔です。前葉と後葉にわけられます。下垂体前葉から分泌されるホルモンには、成長ホルモン、乳汁分泌ホルモン、副腎皮質ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンがあります。下垂体後葉から分泌されるホルモンには、抗利尿ホルモン、オキシトシンがあります。

下垂体

お友達にシェアする!

facebook  twitter  line

関連外部リンク

Diagnosis and treatment in neuro-oncology
National Library of Medicine

Signs & Symptoms
National Brain Tumor Society

Glioma - Symptoms and causes
Mayo Foundation for Medical Education and Research (MFMER).