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下髎(げりょう) |

“下ろす力”が身体を軽くする —— 下髎の静かな浄化力
上へ、前へ、頑張りすぎたときこそ、
そっと地へと気を下ろす知恵が必要です。
下髎は、手放しと沈静の知的なツボです。
英語
Bladder(BL)34
Xia Liao(Lower Bone Hole)
下髎(げりょう)
足の太陽膀胱経34
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang
下髎
げりょう
geryo
取穴部位
第4後仙骨孔部(S4)。仙骨部の下方にある小孔で、仙骨裂孔に近い部位。
脈動は感じにくいが、押圧によりズンと響く感覚が特徴的。
筋肉
仙棘筋(脊柱起立筋の一部)
運動神経
脊髄神経後枝(S4)
知覚神経
中殿皮神経、後大腿皮神経(連絡枝あり)
血管
外側仙骨動脈、仙骨孔枝

主治
・尿失禁、排尿障害、前立腺肥大
・婦人科のうっ血(冷えによる下腹部痛、不妊、帯下)
・便秘、痔疾、直腸脱
・坐骨神経痛、尾骨部痛、仙骨周囲の重だるさ
・産後の骨盤の違和感や残存痛
名前の由来(オリジナル解釈)
「下」は位置的な低さを、「髎」は仙骨孔=気の通り道。
下髎は、四つの“髎”の最後にあたる**“出口”**として、滞った気血を地へ流し、静けさに還すはたらきをもつ。
過剰な情動や不要な熱を“沈めるツボ”として、心身の終息・排出・浄化を象徴する存在である。
中医学的意義
・腎と膀胱のルートを通じて、**命門の火と腎陰のバランスを整える**役目がある。
・また、**任脈や衝脈と交会し、下焦の湿熱を排出**する要所でもある。
・肛門周囲の“気の抜け”や“うっ滞”を調整するため、**肛門の気密性を高めるツボ**とも言われる。
精神・エネルギー的働き
・「気が下がる」ことに悩む人——不安、無力感、恐れ、冷え——に適応する。
・エネルギーの最終出口であるため、**グラウンディング(地に足をつける)を助けるツボ**でもある。
・精神的な“手放し”がうまくできない人に、「もう手放していい」と背中を押すような働きがある。
臨床応用
・下髎 + 長強 + 会陰:肛門脱や産後の骨盤調整に
・下髎 + 腎兪 + 太谿:腎虚由来の夜間頻尿や精力低下に
・下髎 + 大腸兪 + 足三里:慢性便秘や痔核のコントロールに
セルフケア・生活応用
・床に座って軽く骨盤を前後にゆするストレッチで、下髎周囲がじんわり温まる感覚を意識。
・腰湯や仙骨温灸の際に、ツボを中心に「流す」意識を持つと、**身体の余分な重さや湿気が抜けていく**実感が得られやすい。
→会陽(えよう)
←中髎(ちゅうりょう)
→足の少陰腎経
←手の太陽小腸経
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