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膈関(かくかん) |

膈関とは「怒りと呼吸のあいだにある門」
怒りを飲み込むと、身体が黙りこくる。
呼吸が止まると、言葉も感情も凍りつく。
膈関にふれることで、
あなたの中にある“感情の関所”がゆるやかに開いてゆく。
英語
Bladder(BL)46
Ge Guan(Diaphragm Pass)
膈関(かくかん)
足の太陽膀胱経46
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang
膈関
かくかん
kakukan
取穴部位
第7・第8胸椎棘突起間の外3寸。胸椎の中間部、横隔膜の裏にあたる背部で、深呼吸すると背中がわずかに動く部位。
筋肉
広背筋、脊柱起立筋
運動神経
胸背神経(C6-C8)
知覚神経
胸神経後枝(T7-T8)
血管
肋間動脈の背枝、肩甲背動脈

主治
・食後の胃もたれ、胸焼け、呑気、胃酸逆流
・横隔膜の痙攣(しゃっくり)、呼吸の浅さ、慢性咳嗽
・不安感、イライラ、胸苦しさ
・怒りがこみ上げるが表現できず、喉や胸が詰まる感じ
・心窩部の圧痛や不快感、肝胃不和症状
名前の由来(オリジナル解釈)
「膈」は横隔膜を、「関」は通路や関所を意味する。「膈関」とは、**身体の上下を分かつ“感情の門”**であり、「呼吸」と「情緒」が交差する場である。
怒りや焦りなどの感情が抑えられると、この“門”は閉ざされ、呼吸や胃腸の働きが乱れる。
逆に、この関所が開かれると、感情が静まり、呼吸が深くなり、内臓の働きも整ってくる。
中医学的意義
・「膈」は横隔膜を指し、**心包経・肝経・胃経**との気機の調整点とされる。
・膈関は、**“中焦の気の流れ”を調える要穴**であり、情緒によって乱れた気の上下動をスムーズにする役割を担う。
・肝鬱気滞や肝胃不和により生じる「気が逆上してくる」ような不快症状を鎮めるツボ。
精神的象徴(独自視点)
・“言いたいことを飲み込む人”の背中はこのツボに硬結を作る。
・怒りを言葉にできず、ため込んでしまう人の“無意識の怒り”がここに溜まる。
・このツボに触れると、時に「うっ」と胸が詰まるような反応が出ることもある。それは感情が解放される準備が始まった証。
・膈関は「感情の関所」であり、身体と心の“真ん中”にある交通整理所のような存在。
臨床応用
・逆流性食道炎やしゃっくり:膈関 + 中脘 + 足三里
・怒りやすい・イライラする体質:膈関 + 太衝 + 行間 + 内関
・ストレスで胃腸が弱る:膈関 + 肝兪 + 胃兪 + 章門
・感情を表現できないクライアントには、やや温かい手で膈関を包むように触れるだけで、深い呼吸が促されることもある。
セルフケア・生活応用
・お風呂上がりに、背中側から両手を交差させ、膈関のあたりに手を当て、数回深呼吸してみましょう。
・深い怒りや悔しさが胸からこみ上げてきたら、「それでいい、感じていい」と許可を与えることが、膈関を開く第一歩です。
・この場所が緩むと、感情が言葉になる。「わかってほしかった」「本当は苦しかった」——その言葉は、自分自身を癒す鍵となります。
→魂門(こんもん)
←譩譆(いき)
→足の少陰腎経
←手の太陽小腸経
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