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経絡・経穴(ツボ)

意舎(いしゃ)

「意舎」は、考える人が“考えすぎ”から自由になる鍵

思い悩むことが悪いわけじゃない。

でも、思いが“意識だけの世界”に閉じ込められると、

体は、置き去りになる。

意舎を感じれば、「考え」は再び「命」とつながり、

その人らしい“行動”へと変わっていく。

英語
Bladder(BL)49
Yi She(Reflection Abode)

意舎(いしゃ)

足の太陽膀胱経49
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang

意舎
いしゃ
isha

取穴部位
第11・第12胸椎棘突起間の外3寸。
深呼吸と共に動く背部の“思いの奥”を感じる場所で、肝胆の横隔よりやや下方。感情的な緊張が現れやすい。

筋肉
広背筋、脊柱起立筋(最長筋、腸肋筋)

運動神経
胸背神経

知覚神経
胸神経後枝(T11-T12)

血管
肋間動脈、肩甲背動脈分枝

足の太陽膀胱経

主治
・過思(考えすぎ)による消化不良・胃脘のつかえ
・不安や後悔が続くことによる胸脇部の締めつけ
・脾気虚弱による慢性的な疲労、集中困難
・意識の過剰集中(例:完璧主義や過干渉の傾向)
・現実感の欠如(思考ばかりで身体感覚が希薄な人)

名前の由来(独自解釈)
「意」は五神の一つで脾に属し、**思考・記憶・集中・信念**を司る精神活動。
「舎」は“宿る・休む場所”を意味する。
すなわち**「意の宿る場所」=思考が肉体に宿る場所**とされ、過剰な思いや悩みで心身が乖離したときに、思考と身体を再び結びつける要穴。

中医学的意義
・脾の精神的側面「意」を調整するため、意舎は脾兪と補完関係にある。
・胃脘部の停滞感が「思考の詰まり」と連動しているようなタイプに特に効果的。
・また、肝気横逆によって脾を犯す(怒り→食欲不振)パターンに対し、意舎は脾を鎮める補佐的役割を果たす。

精神的象徴(独自視点)
・意舎は**「思いを地に足つける場所」**。
・目標や理想はあるが、思いが宙に浮いていて行動につながらない人に対し、**「考える力を、現実を創る力へ」変換する**エネルギーをもつ。
・また「考えすぎて体調を崩す」ようなタイプ(過思傷脾)において、脳と内臓、意識と感覚を再接続する。

臨床応用
・脾胃虚弱による疲れ:意舎 + 脾兪 + 胃兪 + 足三里
・過剰な考え込みによる不眠:意舎 + 心兪 + 三陰交 + 神門
・理屈はあるが一歩踏み出せない:意舎 + 神堂 + 志室 + 太谿
・慢性胃炎や機能性ディスペプシア:意舎 + 中脘 + 章門 + 内関

セルフケアのヒント
・意舎に温灸をすると、胃の重たさが抜けて、呼吸が深くなる感覚が得られることが多い。
・考えが堂々巡りするときには、**「頭に溜まった熱を背中に降ろす」**イメージでこの部位にアプローチすると良い。
・意舎は「頭(意識)を体(実行)に戻す場所」。身体から“今”を取り戻すサポートをしてくれる。

補足:他の精神系経穴との関連
・意舎は「思」の座。
・神堂=「神(意識)」、魄戸=「魄(肉体)」、魂門=「魂(情動)」、志室=「志(意志)」と共に、
中医学が重視する「五神(神・魄・魂・意・志)」のうち、**思考と記憶の神“意”を調える**稀少なポイント。
・現代では“情報過多”が脾を傷つける時代。意舎の重要性は、今後さらに高まっていく。

→胃倉(いそう)

←陽綱(ようこう)

→足の少陰腎経

←手の太陽小腸経

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