HOME | 経絡・経穴(ツボ) | 足の太陽膀胱経 | 胃倉(いそう)

経絡・経穴(ツボ)

胃倉(いそう)

「胃倉」は、“命の土台”を整える場所

食べることは、生きること。

何を食べるかも大事だけど、

どう受け止めるかは、もっと大事。

胃倉は、ただの臓器調整点じゃない。

「命の記憶」を思い出させてくれる、

身体の奥の“蔵”である。

英語
Bladder(BL)50
Wei Cang(Stomach Granary)

胃倉(いそう)

足の太陽膀胱経50
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang

胃倉
いそう
iso

取穴部位
第12胸椎棘突起と第1腰椎棘突起の間の外3寸(胃兪の外方)。
脊柱の下部胸椎と腰椎の境界付近で、重心に近く、体の中枢エネルギーが蓄積・発動する場でもある。

筋肉
広背筋、腰腸肋筋、脊柱起立筋群

運動神経
胸背神経(C6-C8)

知覚神経
胸神経後枝(T12)

血管
肋下動脈、腰動脈

足の太陽膀胱経

主治
・胃の重苦しさ、食べすぎ、膨満感
・消化不良による口臭や逆流感
・食欲不振や偏食傾向(精神的な背景含む)
・胃熱による口内炎、口の渇き、夜間の胸焼け
・神経性胃炎、ストレスによる胃腸症状
・中焦の「蔵」として、体力低下や虚弱体質にも応用

名前の由来(独自解釈)
「胃」は五臓六腑のうち、消化吸収の中心で「倉廩(そうりん)の本」と称される。
「倉」とは蓄える場所、すなわち「胃の蔵=胃の蓄積・貯蔵の機能が現れる場所」。
この経穴は、単なる消化器の調整ではなく、**身体の中に“食の記憶”を刻み、命の土台を築くエネルギーの倉庫**としての働きを持つ。

中医学的意義
・胃兪と連携して胃気を調え、胃熱や胃虚のバランスを取る要穴。
・特に胃に「熱」がこもって消化が早すぎる(食べてもすぐに空腹になる)タイプに有効。
・「食べること=生きること」に対して迷いや不安がある人に対して、根本的な食養生を促す。
・「食べるけど満たされない」「満腹なのに疲れる」といった、**現代型の“虚満”状態**にも応用できる。

精神的象徴(独自視点)
・「胃倉」は、**自分にとって“命の糧とは何か”を問い直す場所**でもある。
・単なる食物だけでなく、「安心感」「信頼」「手作りの温もり」といった、**人としての栄養の根っこ**に関わる。
・“食べる”という行為が疎かになると、自分が何のために生きているのかという根源的な不安感につながる。
・胃倉は、物理的な胃腸ではなく、**「生きることの受容力」**そのものを回復させる拠点。

臨床応用
・暴飲暴食・満腹による倦怠感:胃倉 + 中脘 + 足三里
・拒食傾向・神経性胃炎:胃倉 + 胃兪 + 内関 + 三陰交
・夜食の習慣・消化が遅い:胃倉 + 脾兪 + 陰陵泉 + 太白
・逆流性食道炎・胃酸過多:胃倉 + 内関 + 中脘 + 膻中
・“空腹感”への過敏:胃倉 + 志室 + 意舎(思考・食欲連動パターン)

セルフケアのヒント
・食事の前後に、胃倉の部位を軽く温めると、食欲が整いやすくなる。
・消化不良やもたれがあるときは、背中のこの部位をゆっくり温灸して、胃腸の“記憶”をリセット。
・「食べることに罪悪感がある」「食事が義務のようになっている」と感じる方は、この部位に触れて、**自分の「命を受け入れる力」を再確認**してほしい。

補足:他の関連経穴との関係
・胃兪:胃の「表の門」
・胃倉:胃の「内なる蔵」
・脾兪・中脘:消化力の基盤調整
・意舎:精神的な「食べすぎ・食べなさすぎ」の背景を調える

→肓門(こうもん)

←意舎(いしゃ)

→足の少陰腎経

←手の太陽小腸経

関連記事

膀胱 東洋医学