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承筋(しょうきん) |

承筋は「足の声を聴く場所」
あなたの足は、いつから重くなったのか。
それは疲れではなく、“止まった志の重み”かもしれない。
承筋にふれて、自分の声を足から聴いてみよう。
英語
Bladder(BL)56
Cheng Jin(Sinew Support)
承筋(しょうきん)
足の太陽膀胱経56
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang
承筋
しょうきん
shokin
取穴部位
委中穴(膝裏中央)から下へ約5寸、腓腹筋の最も盛り上がる中央。
膝を軽く曲げて立ち上がると浮き上がる、ふくらはぎの真ん中あたり。
筋肉
腓腹筋(内側頭・外側頭)
運動神経
脛骨神経
知覚神経
内側腓腹皮神経
血管
後脛骨動脈、筋枝

主治
・こむら返り(特に運動後や夜間の発作)
・下肢の筋肉疲労、張り、倦怠感
・下半身の血流・水分代謝障害によるむくみ
・坐骨神経痛によるふくらはぎの放散痛
・運動不足による下肢のだるさや冷え
・情緒緊張が下肢に現れるタイプ(気滞・肝鬱)
名前の由来(オリジナル解釈)
「承筋」とは、「筋を受け止める」という意味。
この「承」は“受け継ぐ・引き受ける”であり、「筋」は“身体の軸・力の道”を指す。
つまり、**「上から下へ流れる気血(力)を、筋肉がしっかりと受け止めている場所」**であり、
ふくらはぎの中心的な“エネルギー貯蔵庫”と捉えることができる。
また、古代では「筋」とは“志”や“内なる気骨”も表したため、承筋は
**「意志や努力を脚で支える象徴的なポイント」**とも言える。
中医学的意義
・足太陽膀胱経に沿って流れる「陽気のエネルギー」がふくらはぎに集中する要穴。
・筋の緊張や収縮、痙攣(=気滞)をゆるめ、滑らかな運動性を取り戻す。
・肝経とも関わりが深く、情緒の緊張(肝鬱)や怒りのエネルギーが、
脚に沈殿するようなタイプにも効果的。
精神的象徴(オリジナル比喩)
承筋は、「立ち止まったまま、力を貯めている場所」。
現代人にありがちな、「頭は動いているのに、体がついていかない」
そんな状態で、この穴が過緊張して硬くなる。
このツボは、
**“頑張ろうとする意思”と“実際に動く身体”の間の橋渡し**をしている。
「なぜかやる気が湧かない」「身体が重い」
そんなとき、承筋が固くなって“意志の通り道”をふさいでいることがある。
**承筋に触れることは、「もう一度、歩き出す自分」を思い出す行為。**
臨床応用
・ふくらはぎの筋肉疲労:承筋 + 合陽 + 委中(湿を流す)
・夜間こむら返り:承筋 + 承山 + 足三里 + 三陰交
・ふくらはぎの冷え:承筋 + 太谿 + 湧泉 + 八風
・抑うつや無気力が脚に現れているタイプ:承筋 + 太衝 + 神門 + 膻中
セルフケアのヒント
・入浴後、ふくらはぎの中央を両手で包むように揉む。
・疲労感の強い日は、息を吐きながらゆっくり承筋を押して「今日の重さを手放す」意識で。
・朝起きて身体が重いとき、まず承筋をほぐしてから立ち上がると軽快に動ける。
関連穴との連携
・合陽:下半身の陽気を集める
・承山:腎・膀胱の水路を開く
・委中:筋と血の停滞を流す
・足三里:下肢の陽気補充
→承山(しょうざん)
←合陽(ごうよう)
→足の少陰腎経
←手の太陽小腸経
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