HOME | 経絡・経穴(ツボ) | 足の太陽膀胱経 | 跗陽(ふよう)

経絡・経穴(ツボ)

跗陽(ふよう)

跗陽は、「立ち止まった時間」に再び動きを与える“静から動”の扉

もう一歩、踏み出してもいいんだよ。

その足が、重いだけじゃないことを、跗陽が教えてくれる。

英語

Bladder(BL)59
Fu Yang(Instep Yang)

跗陽(ふよう)

足の太陽膀胱経59
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang

跗陽
ふよう
fuyo

取穴部位
外くるぶし後方の崑崙穴から上方3寸、
アキレス腱の前縁、ヒラメ筋の外側辺りに位置する。
圧すると軽い鈍痛があることが多く、腓腹神経が浅く走るため、
刺激による反応が明確に現れやすい部位でもある。

筋肉
ヒラメ筋(浅層)

運動神経
脛骨神経

知覚神経
腓腹神経

血管
腓骨動脈の枝

足の太陽膀胱経

主治
・足関節の痛み、ねんざ後の違和感や不安定感
・アキレス腱炎、ふくらはぎの緊張と冷え感
・坐骨神経痛(特に足首〜ふくらはぎのライン)
・足のむくみ、足裏のだるさ、下肢の疲労回復
・慢性腰痛、腰〜足の“通じない感じ”

名前の由来(オリジナル解釈)
「跗」は“足の甲、足の付け根”を意味する古語。
「陽」は“上昇、活動、エネルギー”を意味する。

つまり跗陽とは、「足から立ち上がる陽気の出発点」ともいえる経穴。
アキレス腱という人体の“跳躍・前進のためのバネ”の前方にあり、
陰に属する足の重さから、再び陽へと転じる“反転のスイッチ”を象徴している。

中医学的意義
・跗陽は「陽蹻脈(ようきょうみゃく)」の郄穴(げきけつ)にあたる。
 郄穴は急性症状や深い経絡のエネルギーを調整する“急所”であり、
 陽蹻脈という特殊な奇経との接点であるこの場所は、
 **運動制御、歩行のリズム、生命の推進力に直接影響を与える**。

・陽蹻脈は「外側を司る」奇経であり、外的刺激に対する反応や、
 視覚、バランス感覚、緊張と緩和といった感覚系と深く関係する。

象徴的な意味(オリジナル比喩)
跗陽は、「動きたくても動けない足に、再び命を吹き込む」経穴。
停滞や疲れが蓄積し、「歩くのがしんどい」「心も足も重い」
そんな状態を少しずつほぐしながら、
**一歩を踏み出す勇気を呼び覚ます場所**とも言える。

臨床応用
・アキレス腱炎、足関節の不安定感:跗陽 + 崑崙 + 太谿
・坐骨神経痛(下肢外側ライン):跗陽 + 殷門 + 合陽 + 承筋
・足の冷え・むくみ:跗陽 + 陰陵泉 + 三陰交
・腰痛と連動する足のだるさ:跗陽 + 委中 + 腎兪

セルフケア・意識ポイント
・階段を降りるときに足が重いと感じたら、跗陽が疲れているサイン。
・湯船に浸かりながら、親指で優しく円を描くように撫でると、
 ふくらはぎ全体が解放されるような感覚が出てくる。

・精神的に「前に進めない」「躊躇している」時、
 跗陽に温熱療法(お灸やホットパック)を加えることで
 “無意識のストッパー”をゆるめる手助けになることも。

関連経穴との関係
・崑崙(BL60):膀胱経の重要な“関門”、陽の流出ポイント
・申脈(BL62):陽蹻脈の起点、動的バランスを支える
・金門(BL63):膀胱経の郄穴、外傷や急性症状の回復に
・太谿(KI3):腎経との連携、足関節全体の調和に

→昆侖(こんろん)

←飛陽(ひよう)

→足の少陰腎経

←手の太陽小腸経

関連記事

膀胱 東洋医学