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懸顱(けんろ) |

「吊るされた頭部の緊張をほどく」
精神的な「上に昇りすぎたエネルギー」を鎮めるスイッチ
怒り・焦り・のぼせなど、“頭の熱”を落ち着かせる心身両面の調整点
顎・耳・側頭筋といった“顔まわりの筋緊張”にも
英語
Gall Bladder(GB)5
Xuan Lu(Suspended Skull)
懸顱(けんろ)
足の少陽胆経5
The Gallbladder Meridian of Foot-Shaoyang
懸顱
けんろ
kenro
取穴部位
頭維穴と懸釐穴を結んだ直線上で、頭維穴から下2寸の側頭部に位置。
こめかみのやや後方、軽く圧すと拍動やズーンとした響きが確認できることがある。
筋肉
側頭筋、側頭頭頂筋
運動神経
顔面神経(側頭枝)、三叉神経(下顎神経)
知覚神経
耳介側頭神経
血管
浅側頭動脈前頭枝
主治
- 側頭部の片頭痛、拍動性頭痛
- 顎関節周囲の違和感やこわばり
- 顔面神経麻痺の回復サポート
- 耳鳴り、耳の閉塞感
- 神経性の緊張・イライラ・頭のほてり
名前の由来(語源)
「懸」は“かかる・ぶら下がる”という意味で、「顱」は“頭の骨”を表す。
つまり「懸顱」とは「頭蓋にぶら下がるように位置するツボ」という意味を持つ。
頭部のエネルギーが上に昇りすぎた際に、それを吊り下げ、**余分な気(熱)を落ち着かせる機能**があるとも解釈される。
まさに「頭に血がのぼる」ような状況を沈静化させる、**冷静さを取り戻すスイッチ**とも言える。
臨床応用と効果
- 側頭筋の過緊張により引き起こされる頭痛の軽減に有効。
- 歯ぎしり・食いしばり・顎関節症状の緩和に補助的に活用される。
- “感情の高ぶり”に伴う動悸やのぼせ、興奮、不眠などにも対応可能。
- 顔の左右バランスや表情の非対称に対して整顔目的で使われるケースもある。
精神的なメッセージ
「考えが煮詰まって頭が張りつめている」「怒りや悩みが頭を離れない」──
そんなとき、懸顱は**頭の緊張の“吊り糸”を緩める役割**を担う。
ギュッと上に引っ張られていた気が、ストンと降りてくる感覚。
“引きずられていた思考”を切り離し、**今ここに立ち返る静けさ**を取り戻させてくれる。
東洋医学的視点
- 胆経の側頭部ラインに属し、**陽気の過剰な上衝**をコントロールする働きを担う。
- 特に「胆火上炎」による頭痛、耳鳴り、イライラ、顔面紅潮などの症状に用いられる。
- 五志で言えば「怒(肝・胆)」の暴走を整える作用があり、肝胆調和を図るポイント。

→懸釐(けんり)
←頷厭(がんえん)
→足の厥陰肝経
←手の少陽三焦経
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