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淵腋(えんえき) |

「胸の詰まり」「怒りの溜まり」=気の淵
英語
Gall Bladder(GB)22
Yuan Ye(Armpit Abyss)
淵腋(えんえき)
足の少陽胆経22
The Gallbladder Meridian of Foot-Shaoyang
淵腋
えんえき
eneki
取穴部位
腋窩(わき)の中心から下方3寸、中腋窩線上で肋間に取る。
触診では深呼吸時の肋骨の広がりを意識すると定位しやすい。胸郭の流れに呼応する「気の淀み」が溜まりやすい部位でもある。
筋肉
前鋸筋
運動神経
長胸神経(C5〜C7)
知覚神経
肋間神経外側皮枝
血管
外側胸動脈、胸背動脈
主治
- 胸脇部の張り、肋間神経痛
- 腋窩部の痛み・引きつり感
- 呼吸が浅く、胸が拡がらない
- 乳腺炎、乳房痛、乳房緊張
- 怒りや不満を溜め込む人の情緒的停滞
名前の由来(語源と象徴)
「淵」とは、深く淀んだ水の溜まり。「腋」はわき、または身体の“側面”を指す。
つまり「淵腋」とは、**身体の側面にある気の“溜まり場”**の意。
この経穴は**感情が言葉にできず、内に滞留したとき**にその“淀み”が現れる場所でもある。
とくに怒りや葛藤を無意識に胸の奥に押し込めている場合、淵腋が硬結する傾向がある。
東洋医学的意義と現代的応用
- 少陽胆経は「決断と行動の気」。そのうねりが身体の側面を流れる。
- 淵腋はその流れが**胸郭を通る際の“関所”**であり、滞りが起こりやすい。
- 呼吸の浅い人、胸が拡がらない人、抱え込み型の性格に特有の緊張が集まりやすい。
- 自律神経のアンバランス、特に交感神経の過緊張が“胸のつかえ”として出ることも。
臨床応用・象徴的アプローチ
- 「胸が詰まって苦しい」「何かを言いたいけど言えない」といった患者の声に共鳴するツボ。
- 言葉よりも感情が先に詰まりやすい体質において、淵腋は感情解放のスイッチになり得る。
- 前鋸筋を通じて呼吸補助筋にアプローチし、深い呼吸を再獲得させる働きもある。
- 優しく包み込むような押圧により、「胸を張って生きる」という感覚を取り戻す助けとなる。

→輒筋(ちょうきん)
←肩井(けんせい)
→足の厥陰肝経
←手の少陽三焦経
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