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経絡・経穴(ツボ)

少府(しょうふ)

「静かなる心火が宿る、手の中の小さな炉」

このツボは、“心の灯を静かに守る場所”。

心の奥でくすぶる熱を感じ取れる人にとって、少府は自分と向き合う大切な鏡になります。

外に向ける手のひらは、内にある熱の質でその力を変える。

だからこそ、手の中心にある少府を整えることは、「人とのつながり方」を整えることでもあるのです。

英語
Heart(HT)8
Shao Fu(Lesser Mansion

少府(しょうふ)(榮火穴)

手の少陰心経8
The Heart Meridian of Hand-Shaoyin

少府
しょうふ
shofu

取穴部位
手掌部において、軽く拳を握ったときに小指と薬指の先端が触れる掌の中央部に位置する。
手のひらの「真ん中よりやや尺側」に圧痛を感じる点が、個人差に応じた適応点になる。

筋肉
小指対立筋、虫様筋(第4・5)、掌側骨間筋の腱付近

運動神経
尺骨神経(深枝)

知覚神経
尺骨神経(浅枝)

血管
総掌側指動脈(第4指・5指付近の分岐)

手の少陰心経

主治
・心火上炎による口内炎・舌尖の腫れ・口臭・口渇
・手掌のほてりや灼熱感、掌の異常な発汗
・不眠、悪夢、多夢、焦燥感など「眠りの質の悪化」
・小児夜泣き、寝汗、情緒不安定
・更年期障害のホットフラッシュやイライラ

名前の由来(オリジナル解釈)
「少」は**小さく穏やかな火**、「府」は**気や血が集まる場・エネルギーの集積地**を意味する。
つまり「少府」とは、“小さな火の集う場所”=静かなる情熱の炉
激しく燃え盛るのではなく、**奥底で心の灯がじんわりと灯るような場所**である。
その火が乱れると、不眠や焦燥、不快な熱感となって現れる。

中医学的意義
・**榮穴(栄穴)=火穴**として、経脈の栄気が流れ込み、活性と発散のバランスを整える。
・心経における**火の制御点**であり、火が上に昇り過ぎたときに「鎮め、下げる」役割。
・「心は火を蔵す」ため、少府の調整により「心火」を適温に保つ。

現代的応用・象徴的意義
・「少府の火」は、内なる衝動、無意識のエネルギーに対応。
 これが過剰だと怒りやイライラとして表出し、抑えすぎると不眠や内向性となる。
・心の奥にある**“言葉にならない熱”**を整えることで、睡眠や感情の質が回復する。
・手のひらに宿る火のエネルギーは、**「触れること」「伝えること」**に影響。
 少府を通して、「癒しの手」や「祈りの手」としての力を引き出すことができる。

セルフケアのヒント
・眠る前、手のひらが熱くて眠れないときに、少府を軽く冷やすか冷たい指で3秒ずつ押圧。
・心が焦るとき、呼吸と合わせて少府をリズムよくトントンと軽打するのも効果的。
・大切な人に手を差し伸べる前に、少府を意識すると、“温かい手”になる。

注意点
・掌の筋肉が疲れているときは押しすぎず、手浴や温灸で柔らかくしてから刺激を。
・強いストレス下では少府に痛みや違和感を感じることがあるが、それも“心のサイン”。

→少衝(しょうしょう)

←神門(しんもん)

→足の陽明胃経

←手の太陰肺経

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