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経絡・経穴(ツボ)

築賓(ちくひん)

築賓 — 精を守る、心を取り戻す防御の拠点

「自分の内にある大切なものを、

もう一度、守る準備ができたなら。

そのときこそ、築賓に触れてほしい。」

英語
Kidney(KI)9
Zhubin(Guest House)

築賓(ちくひん)

足の少陰腎経9
The Kidney Meridian of Foot-Shaoyin

築賓
ちくひん
chikuhin

取穴部位
太谿穴の上5寸、腓腹筋の下端とヒラメ筋の間の陥凹部に取る。
筋肉が交わる谷のような部分で、押すと深く響くような感覚がある。

筋肉
腓腹筋、ヒラメ筋

運動神経
脛骨神経

知覚神経
伏在神経、脛骨神経の枝

血管
後脛骨動脈

足の少陰腎経

主治(臨床応用)
・下肢の麻痺、けいれん、こむら返り
・排尿障害、遺尿、頻尿
・精神的不安、恐れ、不眠など腎虚による情緒不安定
・男性機能の衰え(陽痿)、女性の腎精不足による生殖力の低下

▶ 腎の精と関係の深い「精関」にアプローチする腎経の重要な郄穴(げきけつ)

名前の由来(オリジナル解釈)
「築賓」とは、
▶「築」は**築き上げる、守る**の意、
▶「賓」は**賓客(大切な客)**を意味する。

つまり築賓とは、 ▶「賓(=腎精・腎気)」という大切な存在を護るための“内なる砦”を築く場所。
▶ 生命エネルギーの門に立ち、外邪や衰えを防ぐ“見えざる守護壁”の象徴。

経絡的意義と象徴性
・腎経に属しながら、「精を蓄え、流失を防ぐ」性質を強くもつ郄穴。
・特に“腎気の漏れ”に関わるトラブルに効果を発揮(遺尿・夢精・虚弱)

▶ 築賓は、腎精の「出口の門番」として機能する。

詩的なイメージ
・「静かにそびえる古城のように、内なる宝を守る石垣」
・「過去に傷ついた身体と心を、再び受け入れる準備の場」
・「奪われがちな精気を、そっと呼び戻し、抱きしめる場所」

▶ 築賓は、**“守りと再生”の交差点**

臨床の工夫と応用
・下肢のこむら返りには、冷えが原因であることも多く、温灸と併用すると効果的。
・腎精虚による精神不安、不眠、性機能低下などに、太谿・腎兪との組み合わせで施術。
・排尿異常には陰交・関元・築賓の連携で、腎気の安定と膀胱の働きを助ける。

▶ 築賓は、**「気が漏れやすい体質」を持つ人の“補修工事”の要穴**である。

精神・感情への作用
・「自信が持てない」「根拠のない不安がつきまとう」といった腎虚由来の心の揺らぎを安定させる
・過去のトラウマで「自分の体に宿るエネルギーを信じられない」人におすすめの穴
・“自分を守る力”を再び思い出す場所

▶ 築賓は、“魂の壁を築く”ための霊的な再起動スイッチ

現代的な活用例
・加齢や慢性疲労による性機能や腎気の低下サポート
・頻尿や尿もれなど、QOLに関わる泌尿トラブルへのセルフケア穴
・冷え・ストレス・過労によって腎気が枯れてきた現代人への重要な回復ポイント

▶ **築賓は、現代社会において“崩れた城壁を再構築する”ための養生の鍵となる。**

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