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魚際(ぎょさい) |

英語
Lung(LU)10
Yu Ji(Fish Border)
魚際(ぎょさい)(榮火穴)
手の太陰肺経10
The Lung Meridians of Hand Taiyin
魚際
ぎょさい
gyosai
取穴部位
第1中手指節関節(MP関節)の橈側、母指球筋のふくらみの中にある陥凹部。
手のひらを広げたとき、魚の腹のように盛り上がった部分の「波打ち際」にある感覚点。
筋肉
・短母指外転筋
・母指対立筋(深層)
運動神経
・正中神経
知覚神経
・正中神経浅枝、橈骨神経浅枝
血管
・橈骨動脈の浅枝

主治
・喉の痛み、扁桃炎、口内炎などの急性炎症症状
・咳、喘息、声枯れ(火が肺を犯すとき)
・手掌の発赤や熱感、掌蹠膿疱症などの皮膚症状
・心の中に抑えきれない怒りや焦燥を感じるときの鎮静にも効果的
名前の由来(独自解釈)
「魚際」とは、手のひらの母指球筋がちょうど魚の腹部のように膨らんでいることに由来する。
そのふくらみの“際”——すなわち境界にあるこのツボは、
まるで**火が水の岸辺に触れる瞬間**のような、強烈で鋭い“気の転換点”を象徴している。
「榮火穴」としてのこのツボは、肺のエネルギーが表層に湧き出る“炎の口”でもある。
榮火穴としての特性
・五行で“火”に分類され、肺の“金”の中にある異質なエネルギーである。
・火は浄化を促し、炎症を散らし、滞った感情に突破口をもたらす。
・魚際は、肺経の中で“火をもって火を制する”稀有なツボといえる。
臨床応用(オリジナル視点)
・喉が腫れ、言葉すら詰まるようなとき——魚際に浅く鍼を刺し、
患者がふっと“息を吐けた”瞬間、その痛みは霧のように消えることがある。
・怒りやイライラが手のひらにまで現れてくるタイプの人には、
このツボを指圧するだけで、胸の中に“風が通る”ような安堵感が出てくる。
感情との関わり
・「肺は悲を司る」が、魚際に現れるのは“抑圧された悲しみが炎に変わった状態”。
・そのため、怒りと悲しみが混ざるような“内なる火傷”を癒すポイントでもある。
養生法としての活用
・疲れて声が出づらいとき、喉の奥が熱を持っていると感じたとき、
このツボを冷たい指先で数回さすることで、喉がふっと軽くなることがある。
・“火の気”が上りやすい現代人にとって、魚際はセルフケアにおける“静かな消火栓”。
補足(オリジナル洞察)
・魚際は、外界と接する“感覚の岸辺”。この岸辺が敏感になることで、
身体全体の緊張が解けることがある。人間の内と外を繋ぐ“気の出入口”であり、
ある意味で「魂が触れるツボ」とも言える。
・このツボをただ押すだけでなく、「内側から火を鎮める意識」で触れることが大切。
→少商(しょうしょう)
←太淵(たいえん)
→手の陽明大腸経
←督脈
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