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経絡・経穴(ツボ)

太白(たいはく)

“地に足をつけて生きる”ことを思い出させる場所

現代は「空中戦の時代」。

太白は、そんな私たちに「立つこと」「踏ん張ること」「戻ること」の意味を教えてくれます。

英語
Spleen(SP)3
Taibai(Supreme White)

太白(たいはく)(兪土穴)(原穴)

足の太陰脾経3
The Spleen Meridian of Foot Taiyin

太白
たいはく
taihaku

取穴部位
足の第1中足指節関節の後ろの内側陥凹部。
母趾の付け根にあたる骨の際を指でなぞると、わずかに感じられる柔らかな窪み。

筋肉
母指外転筋

運動神経
内側足底神経

知覚神経
浅腓骨神経、内側足底神経

血管
第1背側中足動脈の枝

足の太陰脾経

主治
・消化不良、下痢、腹部膨満、便秘など脾胃の失調全般
・倦怠感、無気力、めまい、貧血傾向
・足のむくみ、冷え、体内の湿が溜まることで起こる不快感(痰湿)
・心身の疲れにより「地に足がつかない」感覚
・思考の鈍化、判断力の低下、集中困難

中医学的解釈
・足の太陰脾経の兪穴(土)であり、さらに原穴として、臓腑の根本的なエネルギーを補う重要な穴。
・土は五行の中心にあり、全体の調和を担う。太白はその「土の元気」を呼び戻す、いわば**体内の地球の核**。
・特に「気が足りない」状態(脾気虚)に即効性があり、体の中から活力を取り戻す要。

名前の由来(オリジナル解釈)
・「太白」とは古代中国の星の名でもあり、金星を指す言葉。
・ここでは「太」は“極めて大きな”、“白”は“澄みきった純粋な本質”の象徴。
・つまり、太白とは**「すべての命を支える根源的な純粋さ、清明な気」**を意味し、
 **生命力を“思い”から汚されずに再起動する場所**を表している。

精神的・エネルギー的な側面
・心配性でいつも何かを考え続けてしまう人は、気が上に偏って“足が地につかなく”なる。
・太白は、そうした「浮いた思い」を地に還し、自分の重心を戻すような働きをする。
・疲れても“やることは山積み”、そんなときこそ一度このツボを刺激し、
 **「もう一度、今の自分の場所に立つ」感覚**を思い出すことができる。

臨床応用
・補脾(脾気を補う)として、虚弱体質、術後の回復、慢性疲労に用いられる。
・めまい・頭重・顔色が悪いなど、気血不足が背景にある症状には特に有効。
・痰湿による肥満や水太り、むくみに対しても太白は“余分なものを土に還す”力を持つ。

セルフケアのすすめ
・朝、立ち上がる前に太白を軽く押して深呼吸を3回。身体の中心が整う感覚が得られる。
・疲れて「もう無理」と感じたとき、太白に触れて「地面に立っている」自分を感じてみる。
・思いグセで疲弊している人には、毎晩の太白刺激が“心の静けさ”を思い出させてくれる。

注意点
・極度の虚弱や冷え症の場合、刺激が強すぎると逆にだるくなることもあるため、最初はやさしく。
・湿熱体質で脾に熱がこもっているときは、他の清熱穴との併用を考慮。

→公孫(こうそん)

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→手の少陰心経

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