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経絡・経穴(ツボ)

公孫(こうそん)

「いまここにいる自分」が、命のつながりそのもの

このツボは、過去に縛られず、未来に怯えず、「自分という命の根」を確かめ直す道しるべです。

英語
Spleen(SP)4
Gongsun(Yellow Emperor)

公孫(こうそん)(絡穴)(八脈交会穴〈衝脈〉)

足の太陰脾経4
The Spleen Meridian of Foot Taiyin

公孫
こうそん
koson

取穴部位
太白穴の後1寸、足の内側縁、第1中足骨底の前下縁に取る。骨の縁をたどるように、やや深部にくぼむ場所に感じる。

筋肉
母指外転筋、前脛骨筋腱

運動神経
内側足底神経、深腓骨神経

知覚神経
伏在神経

血管
足背動脈の枝

足の太陰脾経

主治
・胃痛、腹部膨満、下痢、便秘などの消化器系疾患
・食後の眠気、倦怠感、手足の重だるさ
・不眠、動悸、心身の「内側からの落ち着かなさ」
・月経不順、子宮系疾患、産後回復不良
・メンタルの混乱:頭は疲れていないのに心が休まらない感覚
・不安感が“お腹の奥に溜まっている”ような状態に効果的

中医学的解釈
・足の太陰脾経の絡穴。加えて、**八脈交会穴として衝脈を開く要穴**。衝脈は「血海」と呼ばれ、全身の血と気の調和に深く関与する重要経脈。
・脾経の“思”と衝脈の“命の根”をつなぐこのツボは、**生命の設計図に触れる場所**とも言える。
・身体の根本的な力の“使い方”に乱れが出ているとき、このツボは静かにそれを正していく。

名前の由来(オリジナル解釈)
・「公孫」とは、“代々続く血筋”を意味する言葉。
・ここでの「公」は“内なる尊さ”を、「孫」は“それを未来に伝えるもの”を表す。
・つまり、公孫は**自分という存在が、過去から未来へと続く命の一部であることを思い出させる場所**。
・それは単に遺伝という意味ではなく、「今この瞬間に自分を生きること」が未来を変えることに通じているという、壮大なメッセージを内包している。

精神的・エネルギー的な側面
・思い悩みやすく、考えすぎて眠れないとき、食欲がなくなるような“脾傷思”の状態に適する。
・また、**「何のために生きているのかがわからない」**という虚無感に対して、
 公孫は「あなたはすでに命の系譜の中にいる」という感覚を呼び戻す。
・特に、人生に行き詰まりを感じている人にとって、このツボは“魂の地図の再描画”に関わるような作用をもたらす。

臨床応用
・衝脈を通じて月経周期や生殖器機能に強い影響を持つため、
 婦人科系疾患においては非常に重要視される。
・また、ストレス性の胃腸障害、過敏性腸症候群など、
 「考えすぎ」「気の偏り」による内臓不調に効果を発揮する。
・突発的な感情の爆発や、根拠のない不安・焦燥感にも穏やかな鎮静効果をもたらす。

セルフケアのすすめ
・不安や胸騒ぎを感じるとき、公孫をやさしく押して深く呼吸してみる。
・その際、「私は命の連なりの一部」と心の中で唱えることで、
 根源とのつながりを身体レベルで再認識できる。
・生理前のイライラや心身の変動にも、公孫への軽い刺激はバランスを戻してくれる。

注意点
・妊娠初期には慎重に扱うべきツボの一つ。刺激の強さと頻度は経験者の指導を受けるとよい。
・衝脈は全身に影響を与えるため、他の八脈交会穴との連携も大切。

→商丘(しょうきゅう)

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→手の少陰心経

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