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漏谷(ろうこく) |

「静かに失われていくもの」に気づくためのツボ
多くを我慢してきた人、感情をうまく流せなかった人へ。
この谷に触れるとき、身体が沈黙を破って語りはじめるかもしれません。
英語
Spleen(SP)7
Lougu(Leaking Valley)
漏谷(ろうこく)
足の太陰脾経7
The Spleen Meridian of Foot Taiyin
漏谷
ろうこく
rokoku
取穴部位
内果(内くるぶし)より上方6寸、脛骨内側縁に沿った骨際部。
三陰交よりさらに3寸上で、触れるとややくぼみを感じる部位。
筋肉
後脛骨筋、長指屈筋
運動神経
脛骨神経(深部筋群の支配)
知覚神経
伏在神経(内側下腿皮膚の知覚)
血管
後脛骨動脈

主治
・月経過多、子宮出血、慢性帯下などの婦人科出血異常
・関節の腫れ、足首や膝の鈍痛や違和感(特に内側)
・消化不良、倦怠感、むくみなど「脾虚」に伴う諸症状
・感情の排出がうまくできないタイプの抑うつ状態
中医学的な深意
・「漏」は本来、**本来あるべきものが制御を失って流れ出す状態**を示す。
・「谷」は、**内にたまり、巡り、潤す場所**の象徴。
・つまり漏谷とは、**「気血の制御が失われ、谷からこぼれ出す場」**であり、
その制御回復を図るツボである。
・とくに「脾不統血(ひふとうけつ)」による出血、流産癖、鼻血、慢性の血便など、
**“止まらない”“漏れていく”**症状に対して使われる。
名前の由来(オリジナル解釈)
・「漏」は“無意識のうちに流出するもの”、“抱えていられない状態”を象徴。
・「谷」は“集まり、蓄え、育てる場”。
・よって「漏谷」は、**感情や体液、あるいは生命の熱が“意図せず漏れ出す谷間”**という意味合いを持つ。
・現代においては、“知らぬ間に心のエネルギーが抜けてしまう”ような状態を表しているとも言える。
精神的・エネルギー的側面
・漏谷は、**「感情のたまり場が決壊しかけている状態」**を象徴する。
・意識に上らない不安、気づかない怒り、言葉にできない哀しみ――
そうしたものが谷から漏れ、身体に影響を及ぼしているとき、このツボは働く。
・「一見、平気に見えて、内側で崩れている人」には特に重要なポイント。
臨床応用
・「原因不明の出血」や「不意に落ちる疲労感」など、**“漏れ”をキーワードとする病態全般**に有効。
・中年期以降の女性で、閉経前後に出血が続くタイプに応用されることも多い。
・また、鬱症状や無気力とむくみが併存するタイプにも選択される。
セルフケアのすすめ
・感情的に「こらえすぎた」と感じる日、
このツボに数分、指を当てて静かに呼吸を合わせてみる。
・「何がこぼれ出ようとしているのか」「どこに余白がなくなっているのか」
身体が語りかけてくるサインを、聴き取るように過ごすとよい。
象徴的な意味
・漏谷とは、「命のうるおいが、知らぬうちに流れ出る谷」。
・この谷は、感情、血、気、意志といったあらゆる“生命の水分”の出入り口。
・それを整えることは、**「命を守るダムの補修」**でもある。
注意点
・妊娠中の多用は避ける(とくに止血作用が強く働くため)
・強い刺激より、穏やかな圧で“心を鎮めるように”使用するのが適す
→地機(ちき)
←三陰交(さんいんこう)
→手の少陰心経
←足の陽明胃経
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