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陰陵泉(いんりょうせん) |

「重さを流す泉」
あなたの心と身体に、流れない“水”が溜まっていると感じたら、
このツボに触れて、「出ていいよ」と声をかけてみてください。
体も心も、ふっと軽くなるかもしれません。
英語
Spleen(SP)9
Yinlingquan(Yin Mound Spring)
陰陵泉(いんりょうせん)(合水穴)
足の太陰脾経9
The Spleen Meridian of Foot Taiyin
陰陵泉
いんりょうせん
inryosen
取穴部位
脛骨内側顆の下端、脛骨内側縁のすぐ下にある骨際の陥凹部。膝の内側を指でなぞると、自然と指が止まる“くぼみ”の地点。
筋肉
腓腹筋、半腱様筋腱、薄筋との交差部位
運動神経
脛骨神経(足底運動の調整)
知覚神経
伏在神経(膝の内側〜すねの内側の感覚を支配)
血管
内側下膝動脈(膝内側の深部に血流を供給)

主治
・水腫、むくみ、排尿障害(頻尿・乏尿・残尿感)
・膝関節痛、内側半月板の違和感、重だるさ
・下肢のだるさ、倦怠感、特に雨の日や湿気の多い時期の不調
・慢性胃腸症状、脾虚による下痢や食欲不振
・不安感、心配症、頭が重くスッキリしない精神状態
中医学的な深意
・陰陵泉は、足の太陰脾経の合水穴であり、水湿の代謝に深く関与する。
・「陰」とは脾経の属性、「陵」は丘、「泉」は水の湧き出る場所。
・すなわち、**“陰の丘に湧き出る泉”**とは、内臓にたまった水湿が溢れ出る経穴であり、
体内の「流れの停滞(とどこおり)」を解放する場所である。
名前の由来(オリジナル解釈)
・「陰陵」とは、陰(内側)にある小高い丘陵のような場所を意味し、
そのすそ野から泉が湧き出るように、身体の奥深くに溜まった**“湿”や“重さ”**が解き放たれる部位。
・このツボは、**“心と体に溜まった水のような感情”**を浄化する“泉の源”として働く。
精神的・エネルギー的側面
・陰陵泉は、湿=思いがたまり、身体が重く、心が沈んでいる状態に効果的。
・特に「思い悩みすぎて動けなくなる」時にこのツボが滞りやすく、
その結果、心身の流れが鈍くなる。
・このツボを用いることで、“心の湿気”を排出し、思考を軽やかにする助けとなる。
臨床応用
・脾虚湿盛による下痢、むくみ、関節痛に対して最重要のツボの一つ。
・「膝の内側が痛む」と訴える高齢者や、立ち仕事で足が重だるくなる方にも使用される。
・妊娠中のむくみにも応用されるが、刺激は弱めにする必要がある。
セルフケアとしての使い方
・長時間の立ち仕事や座り仕事の後に、軽く揉み解すだけでも、
下半身の重さが取れてくることがある。
・湿気の多い梅雨時期や、気分が重くて動きづらい朝に、
このツボを意識しながら足湯を行うと、心身が一気に軽くなる。
象徴的な意味
・陰陵泉は、「重さの出口」であり、「詰まった感情の通り道」でもある。
・多くの“思い”は水のように形を持たず、だが確かに心と身体を重くする。
・このツボを介して、**「自分の中の水(思い)」を動かし、外へと放つことができる**。
・それは「涙」として出るかもしれないし、「尿」として解毒されるかもしれない。
・どちらにせよ、それは**“循環の再開”**であり、“生き直しの一歩”である。
注意点
・水様便やむくみが強い場合は、強刺激ではなく、
心地よく「流す」ような圧で行うこと。
・妊娠初期には使用を避ける。
→血海(けっかい)
←地機(ちき)
→手の少陰心経
←足の陽明胃経
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