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血海(けっかい) |

「心と身体に溜まった“赤い記憶”を洗う場所」
感情のうねり、血の渦、記憶の重み――
それらすべてが交差するのが、血海という名のツボ。
そこを解きほぐすことで、あなた自身の「深層」がゆっくりと解けていきます。
英語
Spleen(SP)10
Xuehai(Sea of Blood)
血海(けっかい)
足の太陰脾経10
The Spleen Meridian of Foot Taiyin
血海
けっかい
kekkai
取穴部位
膝蓋骨内上角から上に2寸、内側広筋が盛り上がるあたりの圧痛点。
手のひらを膝にのせ、親指が自然と止まるあたりに取ると実感がある。
筋肉
内側広筋(大腿四頭筋の一部、膝の伸展を助ける)
運動神経
大腿神経(L2~L4)
知覚神経
大腿神経前皮枝(大腿内側の感覚)
血管
下行膝動脈、伏在静脈網との関係あり

主治
・月経不順、月経困難症、無月経、血塊が出るような月経トラブル
・子宮筋腫や卵巣嚢腫による経血の異常
・更年期障害に伴う火照り、イライラ、不眠
・湿疹、蕁麻疹、アトピーなど皮膚疾患で「赤み」が強いもの
・膝の腫れ、熱感、関節炎(特に血熱によるもの)
中医学的な深意
・血海は「血の海」と書き、全身を巡る“血”の溜まり場とされる。
・このツボは、脾経に属しながらも、肝・腎の血の運行にも影響を与える交差点として機能する。
・血海を刺激することは、血の生成と流れを整え、「滞り・瘀血(おけつ)」を取り除く。
名前の由来(独自解釈)
・「血海」とは、血が集まり渦を巻く“深海”のような場所。
・生理や出産など、女性の一生に深く関わる「血」のリズムを調律する場所。
・精神的には、**「感情という血の渦」**に関係するツボでもあり、
長く抑圧された怒り・悲しみ・嫉妬といった感情の解毒に関係する。
精神的・エネルギー的側面
・“血”は感情と密接に関連しており、特に「怒り」「悲しみ」が長く溜まると瘀血となる。
・血海は、そうした**「心の深海」に沈んだ感情の浄化ポイント**。
・刺激することで「自分の中に蓄積された過去の痛み」に対して、
身体側から優しくアプローチすることができる。
セルフケアとしての使い方
・月経前に下腹部の重さや感情の波が強いときは、両手で優しく血海を包みこむように温める。
・過去の怒りや悲しみに押しつぶされそうなとき、このツボに触れながら深呼吸をすると、
「もう手放していい」という感覚が湧くことがある。
・更年期で上半身が火照り、下半身が冷えると感じた時は、血海に温灸やカイロで熱を加えるとよい。
象徴的な意味
・血海は、“内なる海”である。
・すべての感情、記憶、そして命のリズムはこの海に流れ着く。
・その海が澄んでいると、私たちの心と身体は静かに呼吸し、
血は温かく全身を巡っていく。
・だが、その海が濁っていると、私たちは「なぜかいつも重い」という状態に陥る。
・このツボは、**「沈んでいたものを浮かび上がらせ、浄化する」**ための小さな入り口である。
注意点
・刺激のしすぎは逆に出血傾向を助長する恐れがあるため、体質に応じた使い方が必要。
・出血しやすい病態や服薬中(抗凝固薬)の方は専門家の指導を仰ぐこと。
→箕門(きもん)
←陰陵泉(いんりょうせん)
→手の少陰心経
←足の陽明胃経
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