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不容(ふよう) |

食べ物だけでなく、感情や情報も「受け容れられない」状態の象徴
みぞおち〜心下部の“気の停滞”や“拒絶反応”に有効
ストレス社会で乱れた交感神経を調える中核的な経穴
触れる・温めるだけで深い効果が期待できる静かなツボ
英語
Stomach(ST)19
Burong(Not Contained)
不容(ふよう)
足の陽明胃経19
The Stomach Meridian of Foot Yangming
不容
ふよう
Fuyo
取穴部位
天枢穴(へその横2寸)の上6寸、すなわち巨闕穴(みぞおち中央)の外2寸に位置する。
腹直筋の外縁付近にあり、圧痛や拍動の有無などを参考に取穴する。
筋肉
腹直筋
運動神経
肋間神経(T7~T9)
知覚神経
肋間神経前皮枝
血管
上腹壁動脈、肋間動脈

主治
・胃痛、みぞおちのつかえ、食欲不振
・げっぷ、胃酸過多、逆流性食道炎様症状
・神経性胃炎、ストレス性消化不良
・心下痞(しんかひ)や胸苦しさといった気の停滞
・情緒起因の食欲障害や過食
名前の由来(オリジナル解釈)
「不容」の「容」は「容れる(いれる)」こと、「不」は「否定・拒否」を意味する。
つまり、**本来は受け入れるべきものを受け容れられない**状態を象徴する名である。
東洋医学的に言えば、「胃が食物を容れず受納・消化できない」状態。だが、もっと深く捉えれば、
**外からの刺激や感情、言葉を受け止めきれない“心の胃腸”の状態も指す**。
象徴的意義と気の流れ
・現代人は情報やストレスの「消化不良」を起こしている。
・このツボは、そうした「受け止められない」「こらえられない」状態に対応する**気の制御点**。
・胸腹の境界にあることで、**精神と肉体の反応が交差する場**と見ることもできる。
臨床応用メモ
・みぞおち周辺の違和感は、自律神経のアンバランスと関連が深く、**不容は交感神経過緊張の緩和ポイント**でもある。
・神経性胃炎や過敏性胃腸症候群のようなストレス性疾患に効果的。
・「怒りを抑えきれない」「感情がすぐ胃にくる」タイプには、**太衝(肝経)や内関(心包経)との組み合わせ**が有効。
・逆に「気が上がって食べられない」タイプには、**中脘や足三里との併用で、胃の納受作用の回復を図る**。
セルフケアアドバイス
・息苦しさや不安感を感じたとき、**このツボのあたりに手を当てて腹式呼吸**を繰り返すと、副交感神経が優位になりやすい。
・温めてもよいが、強く揉むよりも「触れる・なでる・包む」ような優しい刺激が効果的。
注意点
・食直後の刺激や、急性胃炎・潰瘍症状が疑われるときは施術を控える。
・妊婦への使用は慎重に。深刺しは避け、穏やかなアプローチにとどめる。
→承満(しょうまん)
←乳根(にゅうこん)
→足の太陰脾経
←手の陽明大腸経
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