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環中(かんちゅう)EX-B12 |

英語
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EX-B12
Huan Zhong
Ring Medium
奇穴
環中(かんちゅう)
Kanchu
取穴部位
「環中」は腰兪(GV2付近)と環跳(GB30)を結んだ直線上の中点に取る奇穴。
骨指標に基づく固定穴ではなく、臀部の可動性・骨盤のねじれの影響を受けやすいため、個体差が生じるのが特徴である。
臨床では、環跳よりやや内寄りに圧痛が現れることが多く、“坐骨神経の緊張が集まる部位”として扱われる。
取穴方法
①患者を側臥位または伏臥位にし、股関節を軽度屈曲させ臀部をリラックスさせる。
②腰兪(尾骨上方の仙骨裂孔付近)と環跳を触知し、両者を結ぶラインの正中を探す。
③押圧すると奥に響くような放散痛(坐骨神経ライン)が出る点を取穴する。
※環中は「機能的穴位」で、圧痛・緊張の現れ方を重視するのが特徴。
筋肉・靭帯
梨状筋、上双子筋、下双子筋、内閉鎖筋、大殿筋、大腿方形筋
坐骨神経周囲の深層外旋筋群
運動神経
上殿神経、下殿神経
仙骨神経叢の筋枝
知覚神経
坐骨神経
仙骨神経叢(L4〜S3)後枝
血管
上殿動脈
外側大腿回旋動脈
閉鎖動脈
内陰部動脈の枝
主治
・坐骨神経痛(特に臀部深層の締め付け・引きつり感)
・股関節の開閉制限、歩行時の臀部痛
・大腿後面の牽引痛、しびれ
・慢性腰痛(骨盤のねじれ・下肢のアンバランス由来)
・膝外側痛や下肢のだるさ(下肢連動の乱れによるもの)
名前の由来
「環中」の“環”は「骨盤を周囲から取り巻く環(リング)」の意、“中”はその中心という意味。
臀部の環状の筋群(深層外旋筋)が一点に集まる場所であり、
「下肢の気血が環を描いて巡る“要(かなめ)”」と捉えられてきた。
古典的には、環跳が“外の環”であるのに対し、環中は“環の中心”を示すとされ、
骨盤の捻れや坐骨神経の拘縮がもっとも現れやすい要穴とされた。
その他の重要事項
・坐骨神経痛の早期段階では、環跳よりも環中の方が鋭い圧痛を示すことが多い。
・臀部深層の外旋筋の癒着が強い患者は、環中の圧痛点が外側にずれやすく、骨盤歪みの指標になる。
・股関節の可動域(外旋・内旋)が改善しやすく、歩行バランスの調整穴としても使える。
・下肢の冷え・重だるさがある場合、環中の反応の有無が「下肢循環の詰まり」を判断する指標になる。
・刺鍼時は坐骨神経への響きが出やすいため、深度・角度を慎重に調整することが大切。

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