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曲鬢(きょくびん) |

「曲がるもみあげ」から思考や感情の転換を象徴させた語源解釈
思考過多・怒り・ストレスを“流す”役目としての新しいツボ解釈
「決断力と柔軟性のバランス」という胆経ならではの精神的側面
東洋医学的キーワードと現代的なストレス症状を統合した臨床応用
英語
Gall Bladder(GB)7
Qu Bin(Temporal Hairline Curve)
曲鬢(きょくびん)
足の少陽胆経7
The Gallbladder Meridian of Foot-Shaoyang
曲鬢
きょくびん
kyokubin
取穴部位
角孫(かくそん)と和髎(わりょう)を結ぶ線上の中点。
側頭部の鬢髪(もみあげ)上部のへこみに位置し、歯の食いしばりや噛みしめ時に側頭筋が動くことで位置がわかりやすくなる。
手指で軽く圧迫すると、ジワッとした放散痛や心地よい緩みを感じるポイント。
筋肉
側頭筋、側頭頭頂筋
運動神経
顔面神経(側頭枝)、三叉神経(下顎神経)
知覚神経
耳介側頭神経
血管
浅側頭動脈
主治
- 側頭部の緊張・こめかみの痛み・噛みしめ起因の頭痛
- 顔面神経麻痺や顎関節の不快感
- 耳鳴り・聴力低下・耳閉感
- ストレスによる思考過多、頭部の「熱こもり」
名前の由来(語源)
「曲」は“曲がる・曲線・湾曲”、「鬢」は“鬢髪(もみあげや側頭部の髪)”を意味する。
つまり「曲鬢」とは、“湾曲したもみあげのあたり”という意味で、髪の生え際の自然なカーブに沿って気がめぐる要所を示している。
この位置は、感情と理性の交錯点であり、**「思考の湾曲点(転換点)」ともいえる。**
東洋医学的意義
- 少陽胆経の頭部経絡の一環として、「肝火上炎」「風熱犯頭」などの症状に対応。
- 特に**感情が高ぶりやすく、イライラや怒りが側頭部に現れるタイプ**に有効。
- 「胆は勇を司る」とされ、**決断力と直感のバランスをとるツボ**でもある。
精神的な象徴・意味
曲鬢は、**「頭にのぼった思考や感情を、曲線のようにやわらかく受け流す」象徴的なツボ**である。
曲がること=柔軟に変化すること。まっすぐ突っ走りすぎて空回りしている人に対して、「少し脇にそれて、景色を見てみよう」と優しく語りかけるような働きを持つ。
思考の曲がり角で、**心のゆとりを取り戻す転換点**。
臨床活用の一例
- 顎関節症や食いしばりのある患者に、側頭筋の緊張緩和と合わせて使用。
- 不眠・浅眠・夢が多いと訴える方に、百会や安眠と併せてリラックス効果を狙う。
- 精神的に“詰まっている”感覚を訴える方に、感情の流れを作るように使用。

→率谷(そっこく)
←懸釐(けんり)
→足の厥陰肝経
←手の少陽三焦経
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