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身柱(しんちゅう) |

「身に柱あらば、心もまた揺れず。」
英語
Governor Vessel(GV)12
Shen Zhu(Body Pillar)
身柱(しんちゅう)
奇経 督脈12
The Du Meridian (Dumaixue)
身柱
しんちゅう
shinchu
取穴部位
第3・第4胸椎棘突起間、正中線上
肩甲間部のやや上方、背筋が自然と引き締まる位置
筋肉
棘上靭帯、棘間靭帯、脊柱起立筋群(主に多裂筋)
運動神経
胸神経後枝(T3〜T4)
知覚神経
胸神経後枝
血管
肋間動脈背枝(第3・第4肋間)
主治
- 風邪、咳嗽、喘息
- 熱性疾患、発熱
- てんかん、驚きやすさ
- 身体虚弱、免疫力低下
- 自律神経の不調、慢性疲労
名前の由来(オリジナル解釈)
「身柱」とは、「身(からだ)の柱(はしら)」──つまり、**身体の中心軸としての支柱**を意味する。 このツボは背骨(督脈)の上に位置し、特に胸郭の中央付近で**肺と心を支える“呼吸の柱”**として機能する。 また、精神的には「身を支える信念・自我の柱」とも解釈できる。心身の安定軸がぶれている時、このツボに圧痛や冷感が見られることも多い。 心と身体を繋ぐ“柱”が歪めば、呼吸も、情緒も、姿勢さえも崩れる。このツボはその崩れたバランスを“縦軸で整える”ポイント。
中医学的意義
- 風熱の邪を払う(清熱解表)
- 肺気・衛気を強化し、邪の侵入を防ぐ
- 心神不安を鎮め、驚きやすさを抑える
- 外因(風寒熱)と内因(精神不安)の両面を整える作用をもつ
象徴的な意味
- 「身柱が立つ」とは、“己の軸を貫く”という意味でもある
- このツボは、外界からの風(刺激)に揺れず、**内なる信念で身体を支える力を取り戻す場所**
- ブレやすい時代において、「何を信じて生きるか」を再確認する経穴ともいえる
臨床ヒント
- 虚弱体質の子どもや、風邪を繰り返す高齢者に特に有効
- 長期のストレスで体の軸が弱まっているタイプ(猫背・不安・ため息が多い)に適応
- 「いつも何かに追われているような感じがする人」は、身柱を温灸することで安心感を取り戻しやすい
セルフケア・意識法
- 背筋を伸ばし、身柱に意識を向けて「私は自分の柱を信じて立つ」と唱える
- 深呼吸と共に温灸や軽い指圧を加えると、緊張が抜けて自然と姿勢が整う
- “他人の声に揺れやすい”人はここに硬結が現れやすいので、感情整理のツボとしても有効
補足:身と心の背骨を通す
身柱は、単に“体力を支える”のではなく、「**生き方の支柱を立てる場所**」でもある。 背後から支えられるような安心感、そして自分自身の中から生まれる信念の火を、そっと灯してくれる。 このツボを活かすことは、他人の期待ではなく、自分自身の“背骨”を再構築する第一歩となるだろう。

→陶道(とうどう)
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→手の太陰肺経
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