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経絡・経穴(ツボ)

列缺(れっけつ)

英語
Lung(LU)7
Lie Que(Broken Sequence)

列缺(れっけつ)(絡穴)<四総穴の一つ>

手の太陰肺経7
The Lung Meridians of Hand Taiyin

列缺
れっけつ
rekketsu

取穴部位
前腕の前橈側で太淵穴から尺沢穴を結ぶ線上の上1寸5分に取る。橈骨茎状突起のすぐ上で、腕橈骨筋腱の橈側に位置。
鍼を当てると響きやすく、拍動とともに呼吸の感覚が広がる部位でもある。

筋肉
腕橈骨筋腱

運動神経
橈骨神経

知覚神経
外側前腕皮神経

血管
橈骨動脈

手の太陰肺経

主治
・喉の違和感、咳、喘息などの肺系の症状全般
・頭痛、うなじのこわばり(少陽・陽明・太陽の経絡に関与)
・顔面神経麻痺、歯痛、首の緊張やしびれなど「上半身の通路のつまり」に特効
・外界と自分との“境界感覚”の喪失、閉塞感、孤独感などメンタル的訴えにも有効

名前の由来(オリジナル解釈)
「列」は“並ぶ、切り開く”、「缺」は“欠ける、裂け目”。
すなわち列缺とは、「並んだ経絡の間を裂いて開き、通じさせる隙間」であり、
心身が閉ざされた状態に風穴を開ける“突破のツボ”である。
また“破られた殻”として、精神的な閉塞からの脱却を象徴する場でもある。

四総穴の一つとしての意義
「頭項を治するは列缺を取るべし」という古典の言葉通り、頭痛・項部痛など上焦の気血の不通に対しての万能ツボ。
肺経に属しながらも任脈と絡み、陰陽の交わる門戸となる。
“空気の流れ”と“言葉の流れ”をつなぎ直す機能があるとも解釈できる。

臨床的応用(独自視点)
・コミュニケーション障害、言葉が出にくい、感情が詰まって喉が絞まるような感覚に有効。
・パニック障害など「息が吸えない」症状の初動に使える安定ツボ。
・首や肩の張りの根本原因が“呼吸の乱れ”にある場合、このツボが突破口になることが多い。

感情との関係
・列缺は「閉じていた胸を開くツボ」として、悲しみや孤独の中に閉ざされた気持ちを少しずつ外に開いていく“呼吸の隙間”。
・感情を抑圧して声が出にくくなっている人や、喉の違和感が慢性化している人に対し、発語と共に変化が起きやすい。

養生のヒント
・朝起きたときにこのツボを軽く押しながら深呼吸をすると、気の巡りがスムーズになり、呼吸も言葉も整いやすくなる。
・うつむきがちな生活をしている人(スマホ首など)にも有効で、自然と目線を上げる手助けになる。

補足
・列缺は、肺経の絡穴であり、同時に任脈とも交わる“交会穴”。
・身体だけでなく「空間や人とのつながり」においても、列缺は“関係性を修復するツボ”とも言える。
・自律神経やメンタルの不調が「呼吸の迷い」として現れたとき、列缺は真っ先に反応する“感受性のセンサー”である。

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