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陽谷(ようこく) |

「ひかりが生まれる谷の入口」
変わりたい。前に進みたい。けれど心が落ち着かない——
そんなとき、陽谷にふれてみてください。
暗がりに射し込む朝日が、あなたの背中をそっと押してくれるかもしれません。
英語
Small Intestine(SI)5
Yang Gu(Yang Valley)
陽谷(ようこく)(経火穴)
手の太陽小腸経5
The Small Intestine Meridian of Hand-Taiyang
陽谷
ようこく
yokoku
取穴部位
手関節後面、尺骨茎状突起の下で、小指側手背にある明瞭なくぼみ。
手を背屈(反らす)した際、尺骨茎状突起のすぐ下にできる陥凹部を指でなぞると、
指が自然に収まる位置にツボがある。
※手首の動きが硬い人では、軽く温めてから触れるとより明確にわかる。
筋肉
伸筋支帯、尺側手根伸筋腱の周囲組織
運動神経
橈骨神経(後骨間神経)
知覚神経
尺骨神経浅枝
血管
尺骨動脈背側枝

主治
・手関節の痛みや可動制限(腱鞘炎、リウマチ性疾患含む)
・耳鳴り、難聴、頭重感、目眩(肝陽上亢や心火亢進の反応点として)
・精神的ストレスからくる熱感、不眠、動悸、焦燥感
・小腸経ライン上の痛み、特に肩甲骨内縁~後頭部への放散痛
名前の由来(独自解釈)
「陽谷」とは、「陽=太陽・外界・明るさ」、「谷=包み込む地形・エネルギーが集まる窪地」。
つまり**「陽の力が集まり、次の流れを生む場所」**という象徴である。
手首という“境界”の場所に位置し、外界からの刺激を内に導く入口、
また内なる熱(心火)を発散する出口としての二重の意味を持つ。
このツボは、**光(陽)と影(陰)の境界で、エネルギーの平衡を図る“調整点”**として働く。
中医学的意義
・陽谷は「経火穴」に属し、**五行の中でも“動的な火”を司る要穴**。
・火は情熱、動き、変化を象徴するが、過ぎると不安・焦り・失調へと転じる。
・陽谷はこの火のエネルギーを整えることで、**心火の鎮静・小腸の熱清解**を担う。
・とくに「外界からの熱(ストレス)」を体内に取り込みすぎたときに用いると効果的。
現代的応用・象徴的意義
・陽谷は、「明るくあろう」とする気持ちが過剰になったときに反応しやすい。
無理に元気を装っている人、内側が燃え尽きているのに動き続ける人ほど、
このツボは硬く、熱っぽくなる。
・逆に、**何かを変えたい、でも一歩踏み出せないとき**にも陽谷は鍵になる。
谷間に光が射し込むように、停滞した状態に変化の火種をもたらす。
セルフケアのヒント
・朝の手首ストレッチ時に、陽谷に軽く圧を加えながら深呼吸すると、
**「今日の自分に火を灯す」**ような感覚が得られる。
・一方で、感情が爆発しそうなとき、イライラが止まらないときは、
氷や冷水で軽く冷やしながら刺激すると、心火を落ち着ける手助けになる。
・目の奥の疲れ、耳の閉塞感を感じたとき、
陽谷を押しながら目・耳の奥に意識を送るようにすると感覚が解放されることも。
注意点
・関節炎や腱の炎症がある場合は、無理な圧を避ける。
・心身が極度に緊張している場合、このツボを強く刺激するとめまいが起こることもあるため、
リラックスした状態で短時間から始めるのがよい。
→養老(ようろう)
←腕骨(わんこつ)
→足の太陽膀胱経
←手の少陰心経
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