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養老(ようろう) |

「静けさのなかに、ふたたび芽吹く場」
年齢ではなく、「生きる気力」がすり減ったときに、
養老はもう一度あなたに**「育つ力」**を思い出させてくれます。
静かに、しかし確かに、深く根を張るような癒しのツボです。
英語
Small Intestine(SI)6
Yang Lao(Nursing the Aged)
養老(ようろう)(郄穴)
手の太陽小腸経6
The Small Intestine Meridian of Hand-Taiyang
養老
ようろう
yoro
取穴部位
手関節後面、陽谷穴(SI5)から上1寸、
尺骨茎状突起と尺骨頭の間にある明瞭な陥凹部に取る。
指でなぞると、骨の間に自然に沈む感覚があり、
押圧時に“ズン”と骨に響くような独特の感覚が特徴的。
筋肉
尺側手根伸筋腱の外縁部
運動神経
橈骨神経(後骨間神経)
知覚神経
尺骨神経浅枝
血管
尺骨動脈背側枝

主治
・肩背部の凝り・疼痛、特に肩甲骨内縁のコリ・肩こりからくる頭痛
・腕や肘の痛み、神経痛、手の痺れ(尺骨神経走行ライン)
・頸部のこわばり、眼精疲労、視力低下、老眼などの加齢に伴う目の衰え
・精神疲労、物忘れ、意欲低下、孤独感(特に高齢者に多い症状)
名前の由来(オリジナル解釈)
「養老(ようろう)」とは直訳すると「老いを養う」と読めるが、
単に“老年期”を指すのではなく、「心と身体の衰えにやさしく寄り添う場所」という意味を含む。
このツボは加齢や疲労で滞った氣血を静かに動かし、
**老成した人の知恵や経験を再び循環させる、内なる若さをよみがえらせる要穴**である。
また「郄穴(げきけつ)」に属し、
**エネルギーが深くに流れ込む“抜け道”のような場所**でもある。
養老は特に「心の老い」、すなわち**心が閉じて固くなること**に作用し、
人生をなげく思いに光を取り戻す“優しい経穴”でもある。
中医学的意義
・小腸経は心と密接な関係にあり、養老はその郄穴として
「心火を鎮め、老化や疲弊でこわばった気を整える」働きを持つ。
・また、小腸経が目・耳・肩・腕に通じることから、
五官(目・耳)や四肢の老化に対する“緩やかな再起動スイッチ”とも言える。
現代的な応用と象徴的意味
・養老は「年齢を重ねた人のためのツボ」ではなく、
**心が疲れて“老いたように感じる人”すべての味方**となる。
・気持ちが冷えきっているとき、世界をシャットアウトしたくなるとき、
このツボを温めながらゆっくり呼吸すると、不思議と心がほどけてくることがある。
・特に「誰にも頼れない」と感じる夜、このツボは静かに“よりそい”の力を貸してくれる。
セルフケアのヒント
・パソコン作業やスマホ使用後、手首がだるくなったときに押すと、
肘・肩まで軽くなる感覚を得られることがある。
・入浴中にツボを湯で温めながら揉むと、眠りの質が向上することも。
・精神的な孤独感や疲労感が強いときは、
**「私はもう一度、再び育っていける」**という意識で養老を優しくさするように触れるとよい。
注意点
・手首の腱や関節に炎症がある場合は過度な圧迫を避ける。
・高齢者への施術時は、じんわり温める手技との併用がおすすめ。
→支正(しせい)
←陽谷(ようこく)
→足の太陽膀胱経
←手の少陰心経
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