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秉風(へいふう) |

「背中で受ける風を、意識の力で越えていく場所」
肩にのしかかる“無言のプレッシャー”や“過去からの風”…
それらに流されず、自分の気を自分で秉(と)るために。
秉風は、静かにあなたの背後を守っています。
英語
Small Intestine(SI)12
Bing Feng(Grasping the Wind)
秉風(へいふう)
手の太陽小腸経12
The Small Intestine Meridian of Hand-Taiyang
秉風
へいふう
heifu
取穴部位
肩甲棘の中央部、棘上窩の上縁に沿ったくぼみ。
肩甲骨の背中側をなぞると自然に指が止まる位置。
筋肉
棘上筋、僧帽筋上部線維
運動神経
肩甲上神経、副神経、頚神経叢筋枝
知覚神経
胸神経後枝
血管
肩甲上動脈

主治
・肩上部の凝り、こわばり、冷感
・腕の挙上障害、棘上筋の機能不全(ローテーターカフ障害)
・首や肩のこりが悪化すると起きる緊張性頭痛
・風寒による肩背部痛、寝違えなどの急性症状
・情緒の“肩凝り”化:怒りや悲しみを飲み込んだ際の肩上部の重だるさ
名前の由来(オリジナル解釈)
「秉(へい)」は“執る・支える”という意味があり、「風」は“動き・気の流れ・外からの刺激”。
すなわち「秉風」とは、風(邪気・気の変化)を制御する門番のような存在。
肩の上に位置し、風寒の邪を最も受けやすい場所であると同時に、
そこを整えることで外界の影響に対して内側が揺るがなくなる、という意味が含まれる。
中医学的意義
・風邪(ふうじゃ)は「百病の長」とされ、肩背部から体内に侵入する。
・秉風は、外邪の侵入口にあたる部位であり、ここが固い・冷たいと、
風寒の影響が全身に波及しやすくなる。
・同時に、心と表裏関係にある小腸経上の要穴として、
感情のこわばり=精神の防御反応も現れやすい。
象徴的意義と現代的応用
・秉風は「背負ってきた風」を受け止める場所。
人間関係・責任・感情的負担という「目に見えない風」を溜め込んだ人ほど、ここが固くなる。
・その意味で、秉風は単なる筋肉のコリではなく、“人生の風圧を肩で受け止めている人”のポイント。
・スマホ操作や前屈み姿勢によって、首肩の前後バランスが崩れると、
この部位に負荷が集中し、感情的緊張も抜けなくなる。
・秉風をゆるめることで「思考・意志・言葉の通り道」がなめらかになり、
呼吸が深くなり、自己表現の障害が和らぐ。
セルフケアのすすめ
・壁に背を向けて立ち、テニスボールを秉風に当てて上下左右に微圧を加える。
・目を閉じて「風が通り抜ける」イメージで呼吸を重ねると、
肩の奥から“重たい風”が抜けるような感覚を得られる。
補足
・うつむき姿勢の多い現代人にとって、秉風は「重力に引かれた心を持ち上げる」スイッチでもある。
・情緒的なストレスに反応しやすく、定期的なリリースでメンタルケアにもつながる。
→曲垣(きょくえん)
←天宗(てんそう)
→足の太陽膀胱経
←手の少陰心経
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