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缺盆(けつぼん) |

“開く”ことに特化したツボで、胸の内外のエネルギーをつなぐ“風の窓”
呼吸・循環・感情の詰まりを開放する中継点
肩こり・ストレス性の息苦しさ・感情の抑圧に効果的
胸を広げる意識を助けるセルフケアの起点
英語
Stomach(ST)12
Quepen(Empty Basin)
缺盆(けつぼん)
足の陽明胃経12
The Stomach Meridian of Foot Yangming
缺盆
けつぼん
Ketsubon
取穴部位
鎖骨上窩の中央部、鎖骨上際のくぼみ、ちょうど乳頭線(乳首から垂直に上がる線)上に取ります。
仰向けでリラックスした姿勢にて、肩の力を抜くことで、鎖骨の上のやわらかいくぼみが明確になります。
筋肉
広頚筋、中斜角筋(首の前外側の深層にある呼吸補助筋)
運動神経
顔面神経、頚神経叢の前枝
知覚神経
鎖骨上神経(胸部・肩部の皮膚感覚)
血管
鎖骨下動脈(腕や頭部への血流を支える大動脈分枝)

主治(古典的+現代的応用)
・**咳嗽、喘息、咽喉の腫痛**など、呼吸器系の急性症状
・**胸満(胸が張って苦しい感じ)、肩背の痛み**
・**上肢のしびれ、冷感**など、鎖骨下動脈の通り道に関連する血行不良症状の緩和
・慢性的なストレスで起こる「胸が詰まる感覚」や「深く息が吸えない状態」に対しても有効
・**乳腺炎や乳房の張り**にも応用される場合あり
名前の由来(オリジナル解釈)
「缺盆(けつぼん)」の「缺」は“欠ける”や“開いた”を意味し、「盆」は“器”や“くぼみ”を表します。
このツボはまさに、**胸と肩の間に空いた“気の盆地”**のような場所に位置し、外界と身体の境界が最も開くところです。
ここは“気”が天から降り、胸内に流入していく入り口であり、**天と人をつなぐ通気口**とも言える場所です。
氣の流れと象徴的な意味
・缺盆は、**胸中の「塞ぎ」や「詰まり」を開放する門戸**であり、感情の滞りや圧迫感を流し去る場所です。
・感情的には、「息苦しさ」「閉塞感」「自己表現の制限」など、**心のこわばり**を解き放つ手助けとなります。
・また、体内をめぐる陽明胃経の“上焦”(胸より上)に属するため、**思考やコミュニケーションの停滞**にも関与します。
現代的な活用・セルフケア
・**長時間のデスクワーク**で肩が内に入り、呼吸が浅くなっている方におすすめです。
・鎖骨の上を軽く押しながら深呼吸することで、**胸郭が広がり、交感神経優位な緊張状態から副交感神経優位へ移行**しやすくなります。
・ヨガや気功の前後にこのツボを軽く刺激することで、**“内から外への意識の拡張”**がスムーズになります。
エネルギー的特徴
・このツボは「開く」ことを象徴します。
・何かに悩んで「閉じている」心身に、**風通しを作る**作用があり、まさに**“風の窓”**とも表現できます。
・閉塞感や無気力感の中で、自分の中に風が吹き込むような新しい気の流れを感じたいときに意識すべきポイントです。
注意点
・鎖骨下動脈、肺尖、気管など重要器官が近いため、**深い刺鍼は危険**です。施術は熟練者に任せ、セルフケアでは強く押さないようにします。
・咳が強く出るときや胸部の急激な痛みがある場合は、まずは医療機関の診察を受けてください。
→気戸(きこ)
←気舎(きしゃ)
→足の太陰脾経
←手の陽明大腸経
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