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屋翳(おくえい) |

「心の窓にかかる翳(かげ)」を拭うツボとしての精神的象徴
呼吸・感情・胸郭の“滞り”を開放するゲートのような役割
女性の胸部のケアと感情の調整に特化した繊細なツボ
姿勢と精神状態をリンクさせる調整点として活用
英語
Stomach(ST)15
Wuyi(Roof)
屋翳(おくえい)
足の陽明胃経15
The Stomach Meridian of Foot Yangming
屋翳
おくえい
Okuei
取穴部位
第2肋間の乳頭線上に取る。
※鎖骨の下のくぼみを基準に、指2本分ほど下へ移動し、乳頭の真上の肋間部を触診して確認。呼吸によってわずかに上下する感触があり、押圧時に違和感があれば確認点となる。
筋肉
大胸筋、小胸筋(深層)
運動神経
外側・内側胸筋神経(C5–T1)
知覚神経
肋間神経前皮枝および外側皮枝(第2肋間)
血管
胸肩峰動脈胸筋枝、外側胸動脈、肋間動脈

主治
・胸の圧迫感や呼吸の浅さ、息苦しさ
・乳房の腫れ・痛み(乳腺炎・月経前症候群など)
・上半身の気滞による動悸や不安感、心因性の胸部違和感
・肩前部や胸郭のこわばり(巻き肩・猫背による)
・交感神経の過緊張による睡眠障害や不整脈の補助治療
名前の由来(オリジナル解釈)
「屋翳」とは、「屋」は家や胸郭を、そして「翳(えい)」は陰影・おおい・隠れるものを表す漢字。
つまりこのツボは、**「身体という家の屋根にかかる影(内なる気の偏り)」**を意味すると考えられます。
翳(えい)は「翳障(えいしょう)」=障りや濁りの象徴でもあり、
**胸の“陰り”や感情の翳りを映し出す鏡**のような場所ともいえます。
象徴的・エネルギー的意義
・胸は「心の窓」とされる場所。屋翳はその窓辺にかかるカーテンのような役割を担います。
・**感情や思考が滞ると、胸郭という家の“通気”が悪くなり、翳(かげ)を生む**。
・屋翳はその翳りをそっと払う“光の入り口”であり、深呼吸や施術によって心身の滞りを開放する効果があります。
・特に、**胸を張れず気持ちが塞がっている人、胸元を覆いたくなるような人に有効**。
現代的応用・セルフケア
・パソコン作業やストレスによって前傾姿勢になっている現代人にとって、屋翳の解放は**姿勢改善と心の軽さの回復**につながります。
・胸に両手を置いて呼吸を意識しながら、屋翳をゆっくりと円を描くようにさすったり、温灸で軽く温めることで**“心の窓を開ける”セルフケア**として活用できます。
臨床応用メモ
・左右の屋翳に触れて、**どちらにより張りや痛みがあるか**を確認することで、**心身の左右バランスの乱れ(陰陽不和)を見抜く鍵**になる。
・婦人科系疾患、特に月経前の乳房緊満や感情変化には、**中極・期門とあわせた調整で効果が高い**。
注意点
・乳腺の近くにあるため、圧刺激は控えめにし、強く押さないこと。特に女性はデリケートな部位につき慎重に扱うこと。
・明らかな腫瘍や強い圧痛がある場合は、医師の診断を優先する。
→膺窓(ようそう)
←庫房(こぼう)
→足の太陰脾経
←手の陽明大腸経
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