HOME | 経絡・経穴(ツボ) | 足の陽明胃経 | 関門(かんもん)

経絡・経穴(ツボ)

関門(かんもん)

消化・感情・思考の“受け入れ or 拒絶”を司る関所のようなツボ

食欲不振、しゃっくり、胃痛、逆流性胃炎など機能的胃障害に特に有効

心身の「もう受け入れたくない」「飲み込みたくない」というサインが出やすい場所

胃だけでなく人間関係や人生の“拒否反応”の調整点としても興味深い

英語
Stomach(ST)22
Guanmen(Pass Gate)

関門(かんもん)

足の陽明胃経22
The Stomach Meridian of Foot Yangming

関門
かんもん
Kammon

取穴部位
天枢穴(へその外2寸)の上3寸、建里穴(へその上3寸)の外2寸に位置。
腹部正中線から指3本分外側、みぞおちとへその中間よりやや上。腹直筋の表層を触診して圧痛や緊張を確認。

筋肉
腹直筋(表層)

運動神経
肋間神経(T7〜T9)

知覚神経
肋間神経前皮枝

血管
肋間動脈、上腹壁動脈、下腹壁動脈(表層および深部で交錯)

足の陽明胃経

主治
・胃のつかえ、胃痛、膨満感
・胃痙攣、呑酸(すっぱいげっぷ)
・逆流性食道炎、しゃっくり
・精神的な不安感からくる上腹部の不快感や食欲不振
・みぞおちから下腹部にかけての“閉塞感”を訴える人への応用

名前の由来(オリジナル解釈)
「関」は**関所・出入りを管理する場**、「門」は**入口・開閉する場所**を意味する。
このツボは胃経において、**“上焦から中焦への通り道”を管理する関所的ポイント**にあたる。
消化器系の“気・食物・感情”の流れがこのポイントで**「受け入れられるか拒まれるか」が決まる**ため、
**身体と心の“内関・外関”を見極める場所**とも捉えられる。

東洋医学的な意味
・中焦(脾胃)の気機が詰まりやすい場所であり、**昇降の調整弁のような役割**を果たす
・特に“胸が詰まって飲食が入らない”“感情が胃のあたりに滞る”という表現をする患者に適応
・内因性のストレス(内熱や肝気鬱結)と外因性の食滞や湿邪の“交差点”としても重要視される

臨床応用メモ
・“原因不明の胃の不快感”において、**触れると硬い・熱感がある**ことが多い
・軽く撫でたり温灸を行うことで、自然と呼吸が深くなり**副交感神経優位に切り替わる人も多い**
・「心を閉ざしている」「言葉ではなく身体に表現が出る」タイプの患者にはこのツボが鍵になる
・併用に適した経穴:**中脘、太衝、膻中、内関、神門**

セルフケア活用法
・消化が弱っていたり、食欲が出ない時、**関門周囲を両手でそっと温めるように摩擦する**と良い
・過緊張でみぞおちが詰まるような感じの時は、**深呼吸に合わせて優しくタッピングするのも効果的**
・感情の抑圧が強い人には、関門に意識を向けるだけでも内面との対話が始まるケースがある

注意点
・空腹時や極端な疲労時に強く押すと逆に気分が悪くなる場合があるので慎重に
・妊娠中は圧迫せず、温灸や触れるだけの治療に留めることが望ましい
・痩せ型で腹直筋が薄い人への鍼治療は浅く、経絡の走行に沿った刺入が基本

→太乙(たいいつ)

←梁門(りょうもん)

→足の太陰脾経

←手の陽明大腸経

関連記事

胃 東洋医学