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経絡・経穴(ツボ)

中渚(ちゅうしょ)

中渚は、“話すことに疲れた人の、心の渚”である。

「聞いてもらえない」孤独をそっと押し流してくれるポイント。

英語
Triple Energizer(TE)3
Zhongzhu(Central Islet)

中渚(ちゅうしょ)(兪木穴)

手の少陽三焦経3
Triple Energizer (Triple Heater TH) Meridian of Hand-Shaoyang

中渚
ちゅうしょ
chusho

取穴部位
手背において、第4中手指節関節(MP関節)のすぐ上、薬指と小指の間の溝の中で、やや尺側(小指側)に取る。軽く指を開いたときに、自然に現れる谷間のようなポイント。

筋肉
第4背側骨間筋(深層)

運動神経
尺骨神経

知覚神経
尺骨神経浅枝

血管
第4背側中手動脈の枝

手の少陽三焦経

主治(臨床応用)
・耳鳴り、難聴、耳の閉塞感
・側頭部痛、頭重感、めまい感
・肩や首のこり(特にストレス由来)
・のどの詰まり、声が出にくい、しゃべると疲れる
・指の腫れ、手のこわばり、循環不良による冷感

中渚は、“心と耳をつなぐ渡し場”

名前の由来(独自解釈)
「中」は中心・中間の意。「渚」は川や海の“水が触れる境界”を意味する。
つまり中渚とは、“感情という水が、心から体へと流れ出る中継点”
水辺は生と死の境、静と動の境でもあり、
このツボはまさに、**心と身体のはざまに生じた波を鎮める渚**である。

中渚は、波立つ心を岸辺に着地させるツボ

象徴的な意味・精神的意義
・中渚は「言葉にならない声」を通訳する場所。
・会話に疲れたとき、心の奥で波紋が広がるように違和感が生じる。
・このツボは、そんな“静かな心の異変”を捉え、外に伝えてくれる。
・また、**“聞く力”**を支えるポイントでもあり、
 音が聞こえていても“意味が入ってこない”ときに刺激する価値がある。

中渚は、聞こえない音の意味を思い出させる場所。

臨床応用のヒント
・中渚と液門を同時に使うと、耳・のど・心のラインが整いやすい。
・会議や電話など“音と言葉”に晒される仕事の人に最適。
・喉から声が上がってこない(咽が詰まったような話しにくさ)に効果。
・夜間、思考が止まらずに耳鳴りや頭鳴を感じる場合にも適応。

セルフケア・養生法
・1日の終わりに中渚をゆっくり押すと、心の波が鎮まる
・深呼吸しながら5秒ずつ指圧→脱力→繰り返すと睡眠導入にも良い
・手の冷え性、末端のむくみにも、温熱灸や指圧で改善傾向

詩的な表現
・「中渚は、心のさざ波が音になろうとする岸辺」
・「声にならない想いが渚に打ち寄せ、やがて耳を癒す」
・「聞くこと、話すこと、そのどちらも中渚の水を通って交わる」

→陽池(ようち)

←液門(えきもん)

→足の少陽胆経

←手の厥陰心包経

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