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非心臓性胸痛


非心臓性胸痛

Non-cardiac chest pain, NCCP

もくじ

・非心臓性胸痛とは

・非心臓性胸痛の統計

・Rome IV診断基準

・非心臓性胸痛の除外すべきもの

・心理的な要因

非心臓性胸痛(Non-cardiac chest pain, NCCP)

非心臓性胸痛とは胸が痛いのに、検査しても異常はなく、原因が同定できないものを指します。

「非心臓性胸痛(Non-cardiac chest pain, NCCP) は機能性胸痛の一つです。


心臓以外の原因で起こる胸の痛みを指し、通常は胃や食道などの消化器系の異常が原因で発生します。

他にも筋骨格系やストレスが関与することがあります。

患者は狭心症に類似した胸痛を訴えますが、諸検査で心臓そのものに原因となる異常が見つかりません。

非心臓性胸痛(Non-cardiac chest pain, NCCP)1

非心臓性胸痛の統計

胸痛を訴えて受診する患者の約10~50%に冠動脈の異常が認められずNCCPが疑われるといわれています。

日本では胃食道逆流症(GERD)が約20%を占めるといわれ、欧米では約45%を占めるといわれています。

非心臓性胸痛(Non-cardiac chest pain, NCCP)2

Rome IV診断基準

半年以上前から始まり、最近の3か月間に週1回以上、下記のすべての症状がある。

①胸骨後方の疼痛や不快感で、心原性を除外してある。

②胸やけ、嚥下障害などの食道症状がない。

③胃食道逆流や好酸球性食道炎が確認されない。

④主な食道運動障害(アカラシア,EGJ 流出障害、びまん性食道攣、Jackhammer 食道無蠕動)がない。

非心臓性胸痛3

非心臓性胸痛の除外すべきもの

心臓や大動脈由来のものは生命予後に影響するので迅速に診断もしくは除外する必要がある。

胸壁の筋骨格系由来のものの頻度が多い。

嚥下に伴う胸痛、食物摂取後に起こる胸痛、逆流症状を伴う胸痛は食道由来の可能性が高い。

心臓・大動脈由来でない胸痛は非心臓性胸痛(non-cardiac chest pain: NCCP)と分類される。

筋骨格系由来のものを除外すると食道内酸逆流由来のものが最も高頻度となります。

好酸球性食道炎、ウイルス性食道炎、薬剤性食道炎でも胸痛が起こることがあります。

びまん性食道、食道アカラシアなどの食道運動異常疾患の除外も必要となります。

非心臓性胸痛4

心理的な要因

非心臓性胸痛診断で注意すべき病態はパニック障害です。

器質的原因の同定できない胸痛はパニック障害の症状のひとつです。

NCCP 患者の約75%以上に不安障害、抑うつ、身体化障害が報告されていて、胸痛と心理症状の間に強い関連性が推測されます。

認知行動療法や代替医療は副作用が少なく、症状改善に有用な場合があることも報告されています。

非心臓性胸痛5

非心臓性胸痛の臨床で使用する経絡・経穴(ツボ)の例:

間使

壇中

三陰交など。

※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。


機能性胸痛

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パニック障害

パニック障害の克服、対処法、カウンセリング、認知行動療法や暴露療法などの心理療法、呼吸法や瞑想、鍼灸・整体を組みあわせた治療プログラムをおこなっております。

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関連外部リンク

Diagnosis and Management of Functional Chest Pain in the Rome IV Era
National Institutes of Health (NIH) (.gov)

Noncardiac Chest Pain
Cleveland Clinic (.gov)

How to Diagnose and Treat Functional Chest Pain
National Institutes of Health (NIH) (.gov)

参考文献

心療内科学: 診断から治療まで
日本心療内科学会 (編集), 中井 吉英 (編集), & その他
朝倉書店 (2022/6/29)
2022/6/29 発売