
多汗症
英語
Hyperhidrosis
多汗症は必要な量以上の汗をかいてしまい、日常生活に支障をきたす病気です。多汗症の特徴とおすすめ鍼灸のツボまで詳しく解説。
もくじ
執筆者
多汗症とは
多汗症は体温調節に必要な量以上の汗をかいてしまい、日常生活に支障をきたす病気です。
精神性発汗の場合は頭、顔、手のひら、腋の下などに多量に発汗することが知られています。

多汗症の症状
汗でベタベタして握手ができない。
テストの解答用紙や書類が汗でぐしゃぐしゃになる。
腋の下から汗が腕にそって落ちてきて雨でもないのに床がぬれる。
人と話したり、人前に立ったりして緊張すると、より一層の汗をかいてしまう。
不安や緊張と密接な関わりを持ち、緊張状態の時は汗をかいていることに気づかない事もあります。
多汗症はあまり知られていない病気なので、周りに不快な思いをさせてしまうことがあります。
気温が高くないのに汗をかく。
汗をかくのでよく着替える。
Tシャツのわきの下の部分の色が変わるぐらい常に脇に汗をかく。

多汗症の原因
ホルモンのバランスの乱れ
神経障害
薬の副作用
感染症
精神的な不安や緊張
運動不足
皮膚疾患
膠原病
癌
その他の疾患
原因が不明の多汗症と薬の副作用や他の病気によって起こる多汗症があります。
原因不明の多汗症は精神科では心身症のひとつとして考えられています。
心身症とは心理的なストレスにより身体症状がでている疾患です。

多汗症の種類
多汗症は発汗が全身にある全身性多汗症と、
身体の一部に発汗がある局所多汗症に分けられます。
全身性多汗症には原因が不明の原発性と、
他の病気に合併する続発性のものがあります。
原発性の局所多汗症は頭部、顔面、手掌、足底、腋などの限局した部位から過剰な発汗を両側に認めます。
顔や頭部からの多汗は精神性発汗が亢進した状態と考えられていて、緊張や不安により起こると考えられています。
多汗症の定義
原発性局所多汗症は頭、顔、手のひら、足底、腋の下に日常生活に支際をきたすほどの大量の発汗を生じている状態のものをいいます。
明らかな原因がないまま6ヶ月以上認められて、以下の6項のうち2項以上あてはまる場合を多汗症とする。
①最初に症状が出たのが25歳以下。
②左右対称性に発汗がある。
③睡眠中は発汗が止まっている。
④1週間に1回以上多汗の症状がある。
⑤家族にも同じ症状の人がいる。
⑥多汗により日常生活に支障をきたす。
多汗症と思春期外来(心療内科)的なアプローチ
原因不明の原発性多汗症は心理的におきる心身症のひとつとして考えられる側面があります。
原発性多汗症は不安や抑うつを伴いやすいといわれています。
小学生、中学生、高校生などの思春期の場合は、日常生活への不安や支障を聞くことで、学生生活の苦痛を推測しながら、共感し合える関係をつくり、服装や対処法などを話し合っていくことが大切です。

多汗症と対人不安
手のひらや腋の下の発汗は、不安や緊張により発汗量が増す精神発汗であることが多いです。
鍼灸や整体などのリラクセーションや認知療法などによるストレスを軽減する心理療法は不安や緊張を和らげて、発汗の改善が期待できるといわれています。
原発性局所多汗症診療ガイドラインには認知療法、自律訓練法、バイオフィードバック療法が記載されています。
多汗症の病院での薬物療法
抗不安薬
ベンゾジアゼピン
抗うつ薬
SSRI (選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
など
多汗症の漢方薬
防已黄耆湯
柴胡加竜骨牡蠣湯
桂枝加竜骨牡蛎湯
など
多汗症の対処法
森田療法
認知行動療法
リラクゼーション
瞑想
鍼灸
整体
マッサージ
など

多汗症で使用する経絡・経穴(ツボ)の例
鍼灸や指圧治療として
百会
肺兪
厥陰兪
腎兪
天突
膻中
足三里
など
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。

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参考文献
誰にも言えない汗の悩み 多汗症のための心理学的・医学的サポート
藤後 悦子 (著), 山極 和佳 (著), NPO法人多汗症サポートグループ (その他)
福村出版
2024/11/1発売
多汗症・無汗症診療マニュアル(MB Derma(デルマ) No.335(2023年6月号))
大嶋雄一郎 (編集) (著)
全日本病院出版会
2023/6/19発売
腋臭症・多汗症治療実践マニュアル
細川 亙 (編集), 坂井靖夫 (編集)
全日本病院出版会
2012/3/1発売
関連外部リンク
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