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気滞(きたい)

気滞(きたい)

英語

Qi stagnation

Qi blockage

症状: イライラや落ち込み、胸のつかえ感、ストレスなど。
治療法: 気の流れを改善する。
気滞(きたい)の特徴と鍼灸治療まで詳しく解説。

もくじ

・気滞(きたい)とは

・気滞の症状

・気滞の原因

・気滞の弁証(診断)

・気滞の治療

・気滞の予防(対処法)

・気滞で使用する経絡・経穴(ツボ)の例

執筆者

井出井出 貴之(鍼灸師)プロフィール

気滞(きたい)とは

気滞は、「気(き)」の流れが正常に流れなくなり、滞(とどこおる)状態を指します。

中医学では「気」は生命活動の基本的なエネルギーとされ、身体の機能を調節する役割があります。

気が滞ると、体内の循環が乱れ、身体や精神的な不調が現れます。

気滞(きたい)1

気滞の症状

胸部や腹部の膨満感

気滞によって、胸や腹が膨らんだ感じがすることがあります。

胸痛や脇腹の痛み

気の滞りが肝臓や脾臓のあたりに影響を与え、胸部や脇腹に痛みを感じることがあります。

消化不良

気滞による胃腸の働きの低下により、食欲不振、胃の膨満感、ガスが溜まる(げっぷ・おなら)などの症状が現れます。

情緒的な不安定

怒りっぽくなったり、イライラや落ち込み、抑うつ感などの精神的な不調が現れやすくなります。

生理不順

気滞は女性の生理にも影響を与え、生理不順や生理痛を引き起こすことがあります。

頭痛

気の滞りが頭部に影響を与え、頭痛を引き起こすことがあります。

めまい

気の滞りが三半規管に影響を与え、めまいを引き起こすことがあります。

顔や目のほてり

気がたまると熱を帯びて上昇するので、頭がボートしたり、顔がほてり、目が充血することがあります。

気滞の原因

感情的ストレス

過度の怒り、焦り、憂鬱、悲しみなどが気の流れを滞らせる原因になります。「怒り」は肝気の滞りを引き起こしやすいです。

不規則な生活

早寝早起きなどの生活リズムが乱れたり、食事が不規則だったりすると、気の流れが滞ることがあります。

外部環境の影響

湿気や寒さ、熱さなどの外部環境が体に影響を与え、気滞を引き起こすことがあります。

体力の不足や過度な疲労

体力の消耗や過度の疲労も気の流れを悪くし、滞りを引き起こす原因となります。

気滞の弁証(診断)

舌診

舌の色、形、舌苔(ぜったい)などを見て、気滞の有無を確認します。気滞がある場合、舌が紫色を帯びていたり、舌苔が厚くなることがあります。

脈診

脈を触って、気滞による不規則な脈の動きを確認します。気滞がある場合、脈はしばしば滑らかでない、あるいは押すと強い反応を示すことがあります。

問診

患者の症状や生活習慣、感情状態などを詳細に聞き取ることで、気滞の原因を探ります。

気滞の治療

気滞の治療は、気の流れを改善することを目的としています。

薬物治療(漢方薬)

気滞を改善する薬草を使った漢方薬がよく使われます。例えば、柴胡疏肝散(さいこそかんさん)や逍遥散(しょうようさん)などが気滞に効果的とされています。

鍼灸治療

鍼灸を使って、体内の気の流れを改善し、滞りを解消する方法です。

肝気の上昇と肺気の粛降、気の昇清と胃気の降濁は、全身の気機を調整する面で重要な働きをしています。

気滞が起こると肺の気滞や肝鬱気滞、脾胃気滞となるだけでなく、など臓の機能が障害されても気滞は発生します。

気滞では肝経や脾経に関連するツボがよく使われます。

食療法

消化を助ける食材を摂取することが勧められます。例えば、消化を促すために御かゆなどの温かい食事を取る、脂っこい食べ物を避けるなどが有効です。

生活習慣の改善

規則正しい生活、ストレス管理や適切な運動、休息などを通じて、気滞を防ぐことが重要です。

気滞の予防(対処法)

ストレス管理

感情のコントロールやリラックス法を取り入れることが重要です。

適度な運動

身体を適度に動かすことで、気の流れが改善されます。

規則正しい生活

食事や睡眠を規則正しく、適度に休息を取ることが、気滞の予防に繋がります。


気滞は非常に多くの症状を引き起こすため、早期に気づいて対処することが重要です。

気滞(きたい)で使用する経絡・経穴(ツボ)の例

鍼灸や指圧治療として

肝経

行間(こうかん)

太衝(たいしょう)

期門(きもん)


脾経

三陰交(さんいんこう)

陰陵泉(いんりょうせん)


その他

足三里(あしさんり)

中脘(ちゅうかん)

合谷(ごうこく)

など
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。

中医弁証

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参考文献

中医弁証学
柯雪帆 (著), 兵頭明 (著)
東洋学術出版社
1998/7/1発売

全訳中医診断学
王 憶勤 (著), 浅野 周(訳)
たにぐち書店
2008/2/1発売

関連外部リンク

Qi Stagnation
American Institute of Alternative Medicine

Qi stagnation and qi deficiency are associated with depression in college students
National Institutes of Health (NIH) (.gov)

June: I'm Stuck on Qi Stagnation
WATCVM